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東アジア共同体には日米関係の再構築が不可欠

寺島実郎・日本総合研究所会長に聞く

2010年4月7日(水)

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 東アジア市場の一体化が進み、地域共同体設立の機運も高まっている。鳩山由紀夫首相は「東アジア共同体」構想を打ち出し、今年5月末までに具体化するよう全閣僚に指示した。構想を推し進めることになれば、米国偏重とも言うべき今までの日本の外交戦略を大きく変えることになる。日米、日中関係に詳しい寺島実郎氏に、東アジア共同体の実現性について聞いた。

(聞き手は日経ビジネス記者 宇賀神宰司)

 ―― 鳩山由紀夫首相は「東アジア共同体」構想を表明し、その実現に向け検討に入りました。

 寺島 東アジア共同体を考えるとき、市場の一体化を指すのか、欧州連合(EU)のように政治制度としての共同体を指すのかで実感が大きく異なります。

 日本の貿易収支はここ1年間で急速に中国をはじめとする広域アジアに比重が高まっています。ビジネスの現場において東アジア共同体は、既にひたひたと進行しつつある現実と言ってもいいでしょう。

アジア共同体は目標でなく、経営の実態に近い

寺島 実郎(てらしま・じつろう)氏
1947年北海道生まれ。三井物産に入社後、米国ブルッキングス研究所に出向。米国三井物産ワシントン事務所長、三井物産戦略研究所所長を経て、現在、同研究所会長。日本総合研究所会長、多摩大学学長も兼ねる(写真:都築 雅人)

 アジアで最適な戦略シナリオが描けていて、成果を上げている企業にとっては、東アジア共同体は目指すべき目標ではなく、経営の実態に近い。

 その観点から見れば、内需と外需、どちらが大切かといった議論は全く意味がありません。内外需一体の戦略を考えることが、経営の常識になりつつあるからです。

 経済的な融合とは裏腹に、政治的には課題を残しています。

 戦後の日本にとって、東南アジアとの関係は比較的、良好に組み立てることができたが、肝心な中国と韓国との間には、いまだに相互不信がある。昨年末、中国・北京大学で講演したときも、歴史認識などで不信感が根強く残っていることを肌で感じました。

相互不信の払拭が不可欠

 私はそのとき北京大学の学生に、日本人にも中国に対する懸念があることを率直に言いました。強大化する中国の経済、政治体制、軍事力、こうしたものに不信感がないと言えば嘘になる。この相互不信は日本と韓国においても内容は違えど同様にあります。

 EUはフランスとドイツをはじめとする加盟国家間の相互不信を払拭するプロセスだったとも言えます。東アジア共同体構想の実現には、市場の一体感が増す中、中国、韓国との間に厳然として横たわる相互不信の解消が何より大事です。

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「東アジア共同体には日米関係の再構築が不可欠」の著者

宇賀神 宰司

宇賀神 宰司(うがじん・さいじ)

日経ビジネス記者

日経クリック、日経ベンチャー(現・トップリーダー編集などを経て、2007年1月から日経ビジネス編集記者。流通、中小ベンチャー、マネジメント、IT(情報技術)を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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