「就職パニック2010」

「腰パン学生」の目の色を変える

あの「真央ちゃん」の中京大学、就職に強くなった改革の極意とは

バックナンバー

2010年4月19日(月)

1/4ページ

印刷ページ

 就職氷河期に慌てているのは大学も同じだ。就職内定率が大きく落ち込めば、「就職に弱い」という評判が広がり、受験の志願者数の減少にもつながる。日本の大学卒業生のうち、就職希望者はこの20年で1.5倍の45万人程度にまで増えた。大学生が増えすぎれば、就職が難しくなるのは当然だ。これからも長く続きそうな氷河期は大学の淘汰を加速させる。生き残るためには「就職に強い大学」に飛躍するしかない。

 数少ない成功大学とされるが中京大学だ。フィギュアスケートの浅田真央選手が学ぶことで有名なスポーツ強豪校だが、この10年間で偏差値を10以上も高め、就職実績も難関大学レベルになっている。この改革を担ってきた同大学の増田栄太郎・入試センター部長と、藤形正俊・キャリアセンター部長に、これまでは門外不出としてきた「成功の秘密」を聞いた。

(聞き手は佐藤紀泰=日経ビジネス編集委員)

改革しても定員を増やしてはならない
――中京大学・入試センター部長、増田栄太郎氏

 ―― 増田さんは、2001年にベネッセコーポレーションから招かれました。大学向けのコンサルタントとしてカリキュラム改革などで活躍された専門家の目から見て、中京大学にはどのような課題があったのでしょうか。

中京大学の改革を推進してきた増田栄太郎・入試センター部長(右)と、藤形正俊・キャリアセンター部長(写真:高木茂樹、以下同)

 増田 2001年に初めて、名古屋市内のキャンパスに来て、驚きました。中庭には金髪で、だらしない恰好をした学生がたくさんいた。それこそ、バンクーバー五輪で話題になった「腰パン」のような姿の学生たちです。

毎年1つ目玉の改革をぶち上げる

 これは大変だと思いましたね。2000年には受験の志願者数が10年前に比べて半分近い2万人ぐらいになっていました。とにかく、学部やカリキュラムの抜本的な見直しが必要だと思って、いろいろ取り組みました。

 ―― 具体的にはどのようなものでしょうか。

 大切なのは、毎年1つ目玉を作り、それを学生や高校の進路指導の先生にアピールすることです。広告宣伝費がふんだんにあるわけでもありませんからね。

 例えば、2002年には国際英語学科では15人の能力別クラスに再編成し、1年生から海外で3週間の語学研修をやるようにした。3年生では海外企業へのインターンも始めた。2005年には商学部を総合政策学部にして、ビジネス政策や行政政策を研究できるようにしました。

ここから先は「日経ビジネスオンライン」の会員の方(登録は無料)、「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみ、ご利用いただけます。ご登録のうえ、「ログイン」状態にしてご利用ください。登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。



関連記事

Feedback

  • コメントする
  • 皆様の評価を見る
内容は…
この記事は…
コメント12 件(コメントを読む)
トラックバック


このコラムについて

就職パニック2010

 春を迎えて、2011年3月卒業組の就職活動が山場を迎えている。企業の採用活動は昨年にも増して、慎重な姿勢を打ち出している。今年3月卒業組でも就職できない大学生が実質的には16万〜17万人もいたとされる。今年の就職活動はさらに厳しくなりそうだ。内定が取れず、行き場のない大学生も大慌てだが、企業側も「優秀な人材がいない」と嘆き節が目立つ。
 2010年は春の嵐のような「就職パニック」になっている。学生と企業がどう動くべきなのか。就職活動(シュウカツ)に詳しいカリスマたちに聞いてみた。

⇒ 記事一覧

記事を探す

読みましたか〜読者注目の記事

  • いま、歩き出す未来への道 復興ニッポン