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「金持ち争奪戦」戦わずして負ける日本

日本人大リーガーが帰国せず“出稼ぎ”するわけ

  • 飯泉 梓

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2010年4月13日(火)

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 民主党政権がはっきりと打ち出した「相続税の増税」。その施策は明らかに他国の動きと逆流している。

 カナダ、イタリア、オーストラリア、シンガポール…、これらの国々では相続税を課さない。米国でも、ブッシュ政権時代に「相続税ゼロ」を打ち出し相続税減免へと動いている。各国が“金持ち争奪戦”へ手を打つなか、日本の増税政策はさらなる国際競争力の低下につながりかねない。

 日本人メジャーリーガーをクライアントに抱えるなど、日米両国での相続税制に詳しい、奥村眞吾税理士に世界の動きを聞いた。

(聞き手は日経ビジネス記者 飯泉 梓)

奥村 眞吾(おくむら・しんご)氏

上場会社をはじめ医療法人、公益法人、海外法人など多数の企業の税務や相続税対策に携わり、海外にも拠点を置いて海外税務も手がける。日本経済新聞社の「日経ビジネススクール」や NHK文化センター等の講師もつとめ、東京、大阪をはじめ国内各地、ハワイ、ロサンゼルスなど海外でも講演活動を行っている。クライアントには日本人メジャーリーガーも。

 ―― 民主党政権でははっきりと「相続税増税」を打ち出しています。他国ではどのような状況でしょうか。

 世界的な潮流は相続税を減税する方向です。米国ではブッシュ政権で「相続税ゼロ」を目指していました。結局はオバマ政権に変わり、ゼロとはならなかったのですが、非課税枠は拡大しています。2009年に200万ドルから350万ドルへとなりました。

 さらに、カナダ、イタリア、オーストラリア、ニュージーランド、スウェーデン、マレーシア、シンガポールといった国は相続税はありません。

金持ち争奪戦が起きている

 いわば世界中で「金持ちの争奪戦」をしている状態です。富裕層を取り込めば、経済の活性化にもつながります。お金をたくさん使ってくれるし、国債を買い支えてくれるというメリットもあります。

 日本の相続税増税の動きは富裕層の海外流出を加速してしまうことにもつながります。

 ―― ただ税率と非課税枠だけを見てみると、米国の「遺産税(※)」も決して緩いものではないと思えます。

(※「相続税」は、相続財産を法定相続人に分け、その後で税金を払うのに対し、「遺産税」の考え方は相続財産からまず税金を差し引き、残りを相続人で分ける。 よって、相続税は相続人の数によって控除額が変わるが、遺産税は人数に関係なく一定となる)

 日本の相続税の基礎控除額は「5000万円+法定相続人の人数×1000万円」で、資産が3億円を超える場合、最高税率が50%となります。

 一方、米国では基礎控除額が350万ドルです。課税遺産総額が200万ドルを超えてようやく最高税率の45%となります。ただし、米国の場合、法定相続人の人数が多くなっても、相続税が減免されることはありません。

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