養老孟司さんを読む
── 食べたものをすべて記録し続けるというユニークな方法、「レコーディング・ダイエット」で1年間に約50キロの体重減を達成。今でもスリムですね。最近ではおカネの使い方も記録され、家計もスッキリしたとか。
1958年生まれ。27歳でアニメゲーム制作会社設立。退社後、東京大学やマサチューセッツ工科大学で講師を務め、2005年より大阪芸術大学芸術学部客員教授。『いつまでもデブと思うなよ』著者(撮影:竹井 俊晴)
岡田 ダイエット後、この方法ってほかに何に使えるんだろうと思ったんですよ。
そもそもレコーディング・ダイエットが成功したのは、食べたものをすべて記録したら、実はあまり食べたくもないものを惰性で食べて太っていたことに気づいたからなんです。つまり、無意識にやっていて、実は無駄が膨大にあるもの。それって、時間やおカネじゃないですか。
そこで自分の行動を記録する「時間レコーディング」と、使ったおカネを記録する「家計レコーディング」を始めてみた。結果的に、やりたくないことを長時間やっていたし、本当には欲しくもないものを大量に買っていたって分かりました。
── 例えば?
悩んでいる時間が案外多いのに驚きました。手帳を開いてスケジュールをにらみながら、ぼーっと考えている時間が1日累計1時間くらいあった(笑)。
改めて気づいたのは、頭の中だけで考えるのは時間の無駄だということ。いろんな考えが整理されずに堂々巡りする「悩み」の状態がずっと続く。ところがそれを紙に書き出してみると、「悩み」が「迷い」に変わり、具体的に考えられるようになる。「後で考える」も含めてね。
ただ、時間レコーディングは15分ごとにタイマーを仕かけて、ピピッと鳴るたびに自分の行動をメモするという大変気が休まらない作業の連続でして(笑)、1カ月でやめちゃいました。
── 自己投資はどんなふうにやっているのですか?
レシートを取っておいて、日々の支出項目と金額を記録するだけ。エクセルは使わないでテキストに打つだけ。要するに自分が何におカネを使っているかの覚書です。こちらは2年間ずっと続けている。
太っていたときの食べ方と買い物の仕方は似ている
── どんな無駄に気付きましたか?
本や雑誌を買って家に帰って読むというプロセスがいかに無駄かと…。本を最も集中して読んでいるのは、本屋でどの本を買おうか悩んでいるときじゃない? 家に帰るとそれをどこに置こうかとか、いつ読むかの方が問題になる。
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