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人民元改革を巡る2つの誤解

米中の主張が噛み合わない理由

  • 竹島 慎吾

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2010年5月7日(金)

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 昨今、人民元の切り上げ観測が高まっている。

 2005年7月に実施した約2%の切り上げと、管理フロート制への移行を柱とした人民元改革により、2008年6月までの3年間で人民元の対ドルレートは約20%上昇した。だが、グローバル金融危機の影響が本格化した2008年7月以降は事実上のドルペッグへ回帰した。

「切り上げの時期と幅」では方向性を読み間違える

 欧米など先進国の景気回復が緩慢なペースにとどまる中、いち早く金融危機から脱し高成長へ回帰した中国に対し、米国を中心に人民元切り上げを求める声が高まっている。

 人民元については、切り上げの時期と幅の議論が主流になりがちであるが、この点ばかりを注視していると、人民元の方向性を読み間違えることになりかねない。本稿では原点に立ち返って人民元問題を再考してみたい。

 筆者は人民元を巡り2つの誤解があると考えている。

 1つは、中国が目指す人民元改革とは「人民元切り上げ」と同義であるとの見方である。人民元改革とは正確には「人民元制度の柔軟化」のことであり、「人民元切り上げ」とは同義でない。人民元制度を柔軟化した場合、現時点では元高に動く可能性が大きいが、局面によっては元安に振れることもありうる。

米中の主張が噛み合わないのは「時間軸の違い」

 米国の議会や産業界の議論は、人民元の切り上げという短期的な水準調整を求めるものが多い。やや乱暴な言い方かもしれないが、米国が求めるのはあくまで元高という結果であり、そのプロセスは問わないということである。

 一方、中国は人民元改革を中長期的な制度改革と位置付けており、短期的な変革に軸足を置いていない。

 米政府はこうした中国政府の基本的なスタンスを理解しているが、雇用環境が厳しい中、今秋に中間選挙を控え短期的な成果を求めざるを得ない国内事情がある。米中の主張が噛み合わない要因の1つとして時間軸の違いがある。

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