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新卒時就職活動の失敗は挽回可能か?

卒業後3年程度で正社員に就けるかどうかがカギ

  • 村田 啓子

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2010年6月28日(月)

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 2009年度の失業率は5.2%と高い水準となりました。また、今春卒業した大卒・高卒者の就職内定率をみると、ともに2年連続低下しており、特に大卒者では91.8%と就職氷河期と呼ばれた頃の最低水準である1999年度(91.1%)に次ぐ低い水準となっています(図1)。

 この背景には、景気は09年3月を底に持ち直しているものの、経済は依然として2008年の世界金融危機以前と比べ低い水準にあること、また先行きにも世界情勢、為替等不透明感があることから、企業が新規採用に消極的となっていることがあります。

 企業の雇用過剰感をみても、08年初めまでは雇用は「不足」と答える企業が多かったのですが、その後急速に悪化した後徐々に改善がみられるものの、依然「不足」と答える企業を「過剰」と答える企業が上回っています。この2年で新卒就職市場は様変わりしたといえるでしょう(図2)。

画像のクリックで拡大表示

景気悪化のしわ寄せは若年層に

 次に、新卒者を含む若年労働者の現況を見てみましょう。若年失業率は08年秋頃から上昇し、その後も高止まりする傾向がみられ、今年に入ってからも10%に近い水準で推移しています。一方、景気悪化を受けて上昇していた日本全体の失業率は、09年7月をピークに緩やかながら低下傾向にあり、若年層は失業率の改善が相対的に遅れていることがわかります。今年4月時点で日本全体の失業率は5.1%であるのに対し、9.3%と約10人に1人は失業者という状況です(図3)。

 上のグラフ3をみると、若年失業率はたとえ景気が良い時でも全体の失業率より高い水準にありますが、景気後退時の上昇の程度をみると、全体の失業率の上昇よりも急になっています。若年失業率が全体の失業率よりも速いテンポで上昇するという現象は97年以降の景気後退局面でもみられました。

 これはどうしてでしょうか。背景には日本の企業行動があります。日本の企業は景気が悪化した場合、従業員の解雇よりも、ボーナスや残業の抑制、新規採用抑制といった調整手段により対応しようとします。その結果として若年の就業機会に影響が及び若年失業率を押し上げることになります。

 若年失業率が高いことはなぜ問題なのか考えてみましょう。第1に、労働力という生産要素が活用されずロスが生じるという問題があります。第2に、若い時に仕事に就かないことにより企業から必要とされる基本的なスキルが修得されず、その後にも人的資本に対する長期的な負の効果をもたらします。第1の問題は全ての年齢層に共通の問題ですが、第2の問題は特に若年層で重要です。また、一度フリーターになると、なかなか正社員になれないという調査結果もあります。

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