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肩身の狭い思いをしなくてよい社会に

子育てと教育に本当に必要なものは何か

  • 内藤 眞弓

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2010年7月8日(木)

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 私が望む社会とは、「私が私として私らしく暮らせる社会」です。競争に身を置くことに喜びを見出す人も、まったりゆったりと生きることを望む人も、あらゆる多様な生き方が認められ尊重され、あたりまえに暮らす権利が憲法25条の中だけでなく、それを実際に担保するためのシステムが組み込まれた社会です。

 ベーシックインカムに関するシンポジウムでロナルド・ドーア氏が、尊厳とかそんなに大げさなことではなく、肩身の狭い思いをする人のいない社会(制度)であってほしい、といったようなことをおっしゃっていましたが、まさにそういうことです。

 「働く」ことが「賃労働」「雇われる」とほぼ同義になっている現状では、「雇われ」なくなったら暮らしが立ち行かなるという危うさと背中合わせです。かつてはセーフティネットとして機能していた1次産業が衰退し、地域の力、家族の力も脆弱になっています。個々人が持つ社会的資源がじわじわと弱められてきたところに、「自由な働かせ方」が法律によりお墨付きを与えられ、肩身の狭い思いをする人を大量に生みだしました。

 貧困の連鎖を断ち切るためには教育の充実が欠かせません。

 国立社会保障・人口問題研究所の阿部彩氏によりますと、欧米の研究では乳幼児期(0~5歳)の貧困が将来の成長に大きな影響を与えるとの報告がされているそうです。この時期に、健全な発育を促す教育プログラム、医療や歯科検診と治療、栄養サービス、両親向けの育児プログラムなど、就学前の貧困対策を集中的に行うことの必要性を説いています。

 とりあえずは、肩身の狭い思いをする人が少なくなるかどうかという視点で、民主党の子ども関連の政策をみていきたいと思います。

4人の子どもを働きながら育てた経験から

 わが家の場合、三男まではすべて公立の保育園に通い、ときどきベビーシッターを利用してしのぎました。四男を出産したころは会社での責任が重くなっていた時期で、公立保育園の時間帯では対応できず、株式会社が経営する保育施設を利用していました。

 24時間対応可能を謳う施設で、スポットの利用も受け付けるという、非常に利便性の高いところでしたが、限られたスタッフで切り盛りし、内情は目の回るような忙しさだったと思います。20歳台の女性がその施設の店長のような存在で、さらに若い保育資格を持たない女性たちを束ねていました。本部からは厳しく収益を求められているようで、いつも大変な思いをされている様子でした。

 ある日、まだゼロ歳だった息子を引き取って帰り、オムツを替えようとしたところ、何時間も放置したと思われるウンチがお尻にカッチリくっついており、朝は白かったお尻がウンチの形に真っ赤っかになって皮膚が一部破れていました。翌日事情を説明すると、スタッフの女性は気の毒になるくらい恐縮し、まだおしゃべりできない息子にも何度も謝ってくれました。今でもこの保育施設のスタッフの方たちには感謝していますし、限られた条件の中で一生懸命やってくださったと思っています。

 何度か引っ越しをしたこともあって、長男から三男までは合計7 つの公立保育園を利用しました(同時に3 園掛け持ちの時期もあり)。ゼロ歳児クラスには看護師が一人配置されるなど、とても質の高い保育をしていただきました。「1 歳児は私のライフワーク」とおっしゃる園長先生など、皆さんプロ意識を持っていらしたし、研さんを積んでいらしたと思います。三男のほんのささいな変化を見過さず、「気のせいかもしれないけれど、イヤな予感がするので医者に行ってみて」とアドバイスを受け、一命を取り留めたこともあります。まだ若い方でしたが、それなりに経験を積み、普段からじっくり向き合ってくれていたからこその気付きだったのだと思います。私一人で育てていたら、見つけられていたかどうか自信がありません。

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浜田 健一郎 ANA総合研究所 シニアフェロー・前NHK 経営委員長