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上海万博が消費市場で起こす“化学反応”

「カネ」を持った人が「感動」すると…。触媒は「インフラ」

  • 薗田 直孝

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2010年7月15日(木)

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 中国の一大イベントである上海万博が、「Better City, Better Life」(より良い都市、より良い生活)をテーマに、今年5月から開催されている。

 2005年に開催された愛知万博の約2倍に相当する会場面積を誇るほか、参加国・国際機関数も過去最高となる242に達するなど、史上最大規模の万博となった。

 開催当初は来場者数も伸び悩んでおり、先行きを懸念する声も聞かれていたが、現地の一駐在員の皮膚感覚でも、足元では客足が着実に増加してきていると実感できる。

 実際、私の職場(三井住友銀行中国の上海拠点)が入居している上海の金融街、浦東地区のオフィスビル近辺でも観光客の姿が目立つようになった。最終的には、上海市政府が目標とする期間中の来場者数7000万人を超え、1億人に達する勢いすら感じられる。

国内外から期待される「上海万博」の経済効果

 振り返れば、中国はリーマン・ショック後に4兆元の景気刺激策のほか、「家電下郷(家電を農村に)」や「汽車下郷(自動車を農村に)」に代表される内需振興策を相次いで打ち出すことにより、世界各国に先んじてV字型の経済回復を実現し、今や世界第2位の経済大国としての地位を確立しつつある。

 こうした中、中国を代表する都市の1つである上海において、半年間にわたって開催される上海万博がもたらす経済効果が国内外で注目されるのは当然とも言える。

 まず短期的な観点からみれば、万博会場や地下鉄・商業施設の建設などインフラ整備を中心とした直接的な投資効果があるのはもちろん、開催期間中には地元の上海市民のみならず、内陸部からも多数の人が上海を訪れ、飲食や観光旅行、小売り、交通など消費の活発化などによる間接的な経済効果も期待される。

 上海万博は約3000億元の直接投資額の4~5倍となる1.2~1.5兆元(約16.8~21兆円)規模の経済効果があるとも指摘されている。

 また、万博終了後には、中国館を含む3分の1の会場は永久保存される一方、3分の2の会場のパビリオンは撤去され、コンベンションセンターや商業施設などとして2次開発される予定だ。これに伴う投資や周辺地域経済の活性化も期待されている。

長江デルタ地域の経済一体化

 万博の来場者が観光などを目的として杭州(浙江省)や蘇州(江蘇省)ほか上海の近隣都市まで足を運ぶ可能性は高く、長江デルタ地域(上海市、江蘇省、浙江省)は最も上海万博の恩恵を受けることとなろう。

 さらに、来場者の移動を円滑にすべく、これまでに上海-南京、上海-杭州間の高速鉄道や高速道路など都市間の交通インフラが速いペースで整備されている。上海の市街地で10年前には2本しかなかった地下鉄も、万博開催を見据えて工事が急ピッチで進み、今までに12本が開通した。

 こうした結果、“長江デルタ3時間経済圏”が形成され、かつては訪問が不可能であったようなエリアにも観光などで足を運べるようになった。今後は都市間の連携強化が進展し、地域経済の一体化も推進され、郊外地区における不動産開発の活発化や小売業など第3次産業の発展も期待される。

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