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中間選挙後に吹き荒れる米政治の乱気流

早くも2012年大統領選を視野に入れた攻防が始まる

  • 安井 明彦

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2010年9月30日(木)

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 米国の議会中間選挙が近づいてきた。ビジネス界には共和党を好む傾向があるが、たとえ共和党が大きく議席を増やしたとしても、実際に政策を動かす力には限界がある。議会とバラク・オバマ政権は不毛な駆け引きに明け暮れることになり、経済政策は妥協と対立の間を大きく揺れ動く可能性がある。

共和党が多数党を獲得へ?

 11月2日に投票が行なわれる米国の議会中間選挙では、共和党の躍進が予想されている。特に下院(議席数435)では「共和党が39議席以上の議席増で多数党を獲得する」と見る向きが少なくない。

 上院(同100)では多数党交代の可能性は低いと言われるが、第2次世界大戦後の米国では、「下院で多数党が交代した議会選挙では、必ず上院でも多数党が交代している」という経験則もある。自らが属する民主党が上下両院で多数党を占める中で走り出したバラク・オバマ政権も、政治環境の劇的な変化に直面しようとしている。

 政府を通じた「分配」を重視する傾向が強い民主党に対し、伝統的に共和党は「成長」重視である。

 オバマ政権下の民主党議会は、医療改革や金融規制改革などを通じて、政府の経済への介入の度合いを格段に強めた。もし中間選挙によって民主党の勢力が強まれば、環境規制の強化や大企業・富裕層を標的にした増税が現実味を帯びてくる。

 一方の共和党は「小さな政府」を標榜し、総じて「ビジネス・フレンドリー」な政策を志向すると言われる。企業の政治献金が共和党に傾き始めているのも無理はない。

 しかし、共和党が大躍進を果たしたとしても、その政策が直ちに実行されるわけではない。たとえ上下両院で共和党が多数党を奪回した場合でも、実際の政策運営に対する影響力には限界があるからだ。

 中間選挙後の経済政策は、オバマ政権と共和党の駆け引きの行方次第であり、対立と妥協の間を大きく揺れ動く展開を覚悟する必要がある。

ティー・パーティー派が共和党のかく乱要因に

 共和党には2つの限界がある。

 第1に、多数党になるかもしれないが圧倒的多数ではないということだ。オバマ大統領が持つ大統領拒否権を覆すのに必要な議席数(上下両院それぞれの3分の2)にはとても届かない。まして上院では、民主党の議事進行妨害に対抗できる安定多数(60議席)すら確保できない。共和党が賛同するだけでは、どのような法律も立法化できないのだ。

 第2に、共和党内の分裂である。今回の選挙では、過激に「小さな政府」を主張する「ティー・パーティー運動」の支持を受けている共和党議員が少なくない。ティー・パーティー運動の特徴は既存の権威に対する嫌悪感の強さであり、共和党上層部への批判をためらわない気風がある。共和党の上層部は、ティー・パーティーの流れをくむ議員の取りまとめに苦労するだろう。強力に政策を推進するどころか、党の結束を維持するだけで精いっぱいになりそうだ。

 ティー・パーティー運動の台頭は、ビジネス界にとっても波乱要因である。大衆迎合的な色彩の強い彼らの主張は、共和党に期待される「ビジネス・フレンドリー」な政策とは一線を画する。

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