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オバマ改革、次の焦点は教育改革

このままでは世界から取り残される

  • 安井 明彦

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2010年12月27日(月)

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 新たな成長路線を模索する米国にとって、教育改革は最優先課題の1つ。バラク・オバマ政権が期待を寄せるのは、結果責任と競争原理を重視した改革である。

 今、米国各地で教育改革の議論が盛り上がっている。州・地方政府が主導権を握る教育は、生活に身近な分野であるだけに、首都ワシントンの政争よりも国民に身近であり、関心が高い。

 ニューヨーク市ではマイケル・ブルームバーグ市長が、斬新な教育改革で名を馳せたジョエル・クライン教育長の後任にビジネス界からの人材を起用、改めて改革の継続姿勢を鮮明にしたことで論争を巻き起こした。

 ニュージャージー州では、2012年大統領選挙への出馬も噂される共和党のクリス・クリスティー州知事が、教師の待遇問題などで労働組合と激しく衝突している。

 カリフォルニア州では、保護者の過半数の署名で学校に改革を強制できる法律が動き始めた。

教師と学校に競争原理を持ち込む

 渦中にあるのは結果責任と競争原理を重視した教育改革である。定期的に学力テストを実施し、その結果に基づいて教師や学校の処遇を決める。同時に、チャーター・スクール(公立学校にかかる規制を一部免除された特別認可学校)を増やし、生徒に学校を選ぶ機会を与える。

 生徒や補助金は優秀な学校に集まり、出来の悪い学校は切り捨てられる。学力の向上度合いという「結果」で教師や学校を評価することで、公教育の世界に競争原理を持ち込もうというわけだ。

 象徴的な論点が教師の待遇である。改革を支持する論者は、「教師の良し悪しが学力の向上度合いを決定的に左右する」と主張する。ところがこれまでの仕組みでは、教師は年功序列の賃金体系や終身在職権に守られており、いかに能力に劣る教師でも解雇するのは至難の業だった。

 そこで、学力の向上度合いと待遇を連動させ、優秀な教師を厚遇する一方で、出来の悪い教師を排除する力学を働かせようという動きが、最近の改革の主流となっている。

 こうした教育改革の旗印のような存在が、先ごろワシントンの教育長を辞任した韓国系米国人のミシェル・リー氏だ。

 今秋、教育改革を題材としたドキュメンタリー「スーパーマンを待ちながら(Waiting For "Superman" )」が公開され、大きな話題を呼んだ。地球温暖化問題への関心を一気に高めた映画「不都合な真実」の監督が手がけたこのドキュメンタリーで、労働組合と対峙して一心不乱に教育改革を進めようとする姿をクローズアップされ、主役級の扱いを受けたのがリー前教育長だった。

 ブッシュ減税の延長論が佳境を迎えていた12月の初旬、米ニューズウィーク誌の表紙をリー氏が飾った。同誌への寄稿文で全米各地の教育改革を支援する団体を設立して、ワシントンの教育改革のうねりを全米に広めていく決意を表明。「戦いは終わっていない」と結んだ。

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