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第1回 がぜん注目を集めた第3の政策:通貨政策

「財政政策」と「金融政策」は限界に達した

  • 宿輪 純一

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2010年12月20日(月)

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先進国の通貨安

 今年2010年は特に「通貨安競争」、それも先進国による通貨安競争ということをよく耳にした。これは、主として自国通貨を切り下げることによって、自国商品の価格を安くして、輸出を伸ばそうとする代表的な通貨政策である。特に米国では、今年は中間選挙が行われたこともあり、オバマ政権が支持率向上を目指して「輸出倍増計画」を発表していた。計画的かどうか分からないが、ユーロも安くなっていた。欧州のドイツなどはこのユーロ安を享受し、輸出を伸ばした。ユーロ危機と言われながらも、ドイツの株価指数DAXは上昇することとなった。

 米国は、マネーの供給(金融緩和)すなわち低金利政策を取ることによってドル安をもたらした。米ドルの通貨安はその他の通貨の為替レートを上昇させることとなった。日本円も、ブラジル・レアルも相対的な関係の中で上昇した。こうした状況を、輸出で経済成長を図っているマンテガ財務相臣は「新たな通貨戦争(国際通貨戦争)」と呼んで、非難した。確かに通貨高は、輸出にとってマイナスの効果がある。

 一方、日本円も80円20銭まで円高が進んだ。しかし米国の中間選挙が終ると、円安・ドル方向に動いた。これは米国景気の回復が見込まれていることも一因である。

 以前は、通貨安政策というものは、一般的には新興国(発展途上国)が採用する政策であった。2010年はこれを景気がよくならない先進国が採用するようになった。

先進国と新興国

 最近、先進国と新興国の関係が変わりつつある。まず「経済成長率」であるが、成熟している米国・欧州・日本といった先進国は低く、BRICsを中心とした新興国は高い。

世界のGDP成長率
  2009年
(実績)
2010年
(見込み)
2011年
(見通し)
日本 -5.2% 3.6% 0.8%
米国 -2.6% 2.7% 2.4%
ユーロ圏 -4% 1.5% 1.1%
ドイツ -4.9% 3.3% 1.8%
フランス -2.2% 1.5% 1.4%
イタリア -4.8% 0.9% 0.8%
英国 -5% 1.7% 1.5%
アジア11カ国・地域 6.1% 9.0% 7.7%
中国 9.1% 10.1% 9.1%
NIEs -0.9% 7.6% 4.5%
ASEAN4カ国 1.5% 6.6% 5.5%
インド 7.4% 8.5% 8.4%
オーストラリア 1.2% 3.3% 3.6%
中南米 -2% 5.8% 4.1%
ブラジル -0.2% 7.5% 4.5%
ロシア・中東欧 -5.5% 3.3% 3.6%
ロシア -7.9% 3.7% 3.9%

(資料)IMF

 日本は今年、中国に抜かれて、世界第3位の経済大国になりそうである。このことからも分かるように、「経済規模」についても新興国の追い上げが著しい。先進国と新興国の比率は、2000年では約8:2であったが、2009年には約7:3、そして2015年には約6:4になろうとしている。そして2025年には5:5になろうとも言われている。

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コメント2件コメント/レビュー

金融政策以外の通貨政策ってあるんでしょうか?いまさら円を固定相場になど受け入れられません。通貨政策は金融の緩和と引き締めによってコントロールする以外に手段はなく、それが限界にきているとしたら、経済政策としての新規性はないと思います。あくまでターゲットを何にせっていするかということなんでしょうか?(2010/12/20)

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

金融政策以外の通貨政策ってあるんでしょうか?いまさら円を固定相場になど受け入れられません。通貨政策は金融の緩和と引き締めによってコントロールする以外に手段はなく、それが限界にきているとしたら、経済政策としての新規性はないと思います。あくまでターゲットを何にせっていするかということなんでしょうか?(2010/12/20)

新興国の通貨が対ドルで高くなっているのは、海外投資については不安材料だ。アメリカ企業にとってもグローバルに生産やサービス活動を展開をしている企業にはプラスとはなっていないだろう。(2010/12/20)

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