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【造船・プラント・航空機】正念場迎える日の丸連合

新興国攻めに円高の逆風

  • 江村 英哲

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2010年12月27日(月)

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 重工業はエレクトロニクスや工作機械に比べ、やや遅れて業況の回復が始まるのが常だ。だが、日本や欧米先進国の景気回復が遅れる中で、新興国、特に中国市場は引き続き活発で、建設機械などはインフラ整備向けの需要も旺盛だ。

 また、石油やガスなどの燃料精製プラントはオーストラリアやインドネシアなど、天然資源を採掘する地域での需要が活発になっている。加えて、中国などでは化学プラントの建築も増えており、リーマンショック後に回復してきた受注分の建造が本格化する。2011年は、その分の需要も増えるだろう。

 一方で海外市場での需要に頼むゆえに為替の影響を受けやすくなるのが、悩みどころ。例えば、石油プラントでは、重油を精製する空気圧縮装置や、硫黄分を取り除く圧力容器など日本製部品のシェアが高い分野は少なくない。

 しかし、技術力の高さゆえに日本国内に工場を持つ重工業メーカーが多い。そのため、円高の影響で海外競合企業との価格差が目立ち、営業では苦戦を強いられることになる。

 考え方を変えれば、円高は製造工程を徹底して見直せる好機でもある。

 例えば、神戸製鋼所の機械事業部門では、技術者の経験に頼ることが多い重機械の製造工程を改革した。IT(情報技術)化を進め、20代社員を登用し、作業時間を4割短縮。モルガン・スタンレー証券の五老晴信・調査統括本部マネージングディレクターは、「現場の改善効果で、コスト削減が経営陣の見積もりよりも上回った」と説明する。

韓国勢との受注合戦

 海外での燃料精製プラントの建設も2010年末~2011年にかけて受注が伸びてくる。プラント建造のコスト構造を大まかに分類すると、材料費が4割、建設する国での人件費が4割。だが、海外での建設では、高価格の日本製部材を使わずに、為替レートの低い国の部材で建造できる。

 そのため、日揮などのプラント建造の専業メーカーは、国内の重工業に比べて為替の影響が少ないと言える。ただし懸案もある。2009年からサムスンエンジニアリングやGSエンジニアリングなど韓国勢の存在感が世界的に増している点だ。

 野村証券金融経済研究所のアナリスト、岡嵜茂樹氏は、「石油化学分野での韓国勢のキャッチアップが脅威となる」と指摘する。特に1000億円を下回る案件では、韓国勢はしっかりと利益を出しつつビジネスを展開する実力をつけているという。

 大型の原子力発電所などについても、韓国勢は2009年にアラブ首長国連邦(UAE)で400億ドルの案件を獲得した。日系企業側は、「大型案件の受注は納期が遅れたり、現地従業員が働かなかったりと、追加コストが発生する」と慎重に見守る姿勢だ。

 だが、「韓国勢の失敗を待って受け身の姿勢でいたら、自動車や電機産業で韓国勢が追い上げてきたように、気がついた時には国際的なプレゼンスの差がつく」とUBS証券の星野英彦シニアアナリストは話す。

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