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「通貨供給量を増やせばデフレから脱却できるのでしょうか?」

金融政策についてその目的と手段を知る〈2〉

  • 村田 啓子

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2011年1月7日(金)

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 今回は金融政策について考えます。金融政策は大きく2つに分けることができます。1つは、いわゆるマクロ金融政策であり、利子率や貨幣供給量を操作することを通じて、経済変数に影響を及ぼす政策です。狭義の金融政策で、マネタリー・ポリシーのことです。日本では日本銀行が担当しています。

 もう一つは、金融システムの安定を目的とする信用秩序維持政策で、プルーデンス・ポリシーと言います。日本では主として金融庁及び日銀が担当しています。本講義では前者であるマクロ金融政策について今回から数回にわたりみていきます。

世界的な低金利

 下のグラフは主要先進国である米国、ユーロ圏、英国そして日本の政策金利の推移を示しています。日本では1990年代半ば頃から低金利が続いていますが、2008年秋のリーマンショックにより先進各国の政策金利は大幅に引き下げられ、現在米国は0~0.25%、ユーロ圏は1%、英国は0.5%、そして日本では0~0.1%となり、世界的な低金利が続いています。

 リーマンショック及びその後の世界金融危機の発端は、サブプライム住宅ローン問題を抱えた米国でしたが、派生した金融商品を広く欧米諸国が保有していたために、まず欧米で金融危機が起こり、それが実体経済にも波及しアジアなども含め世界に危機が広がりました。日本はサブプライム関連商品保有が少なかったため、経済への影響は当初限定的と見られていたのですが、輸出など実物経済の面で大きな打撃を受けたことなどにより経済成長率もマイナスとなり、影響が広がりました。

 反対に景気の良いときは政策金利は引き上げられます。例えば2000年頃のITブームのときは、世界的に景気が良かったため政策金利も引き上げられています。

金利スムージング(漸進主義)とは?

 また、上のグラフをみると、最近は政策金利を上げる際には少しずつ小幅に引き上げ、下げるときも変更幅は小幅となることが多く、かつ複数回にわたって変更することが多くなっています。90年代までは0.5%、0.75%という変更も珍しくありませんでした。最近は緊急時を除いて0.25%という小幅な変更が多く見られるようになっています。

 これは「金利スムージング」、あるいは「漸新主義(gradualism)」と呼ばれています。小幅に金利を変更する理由としては、不確実性のある中での政策当局の判断として行き過ぎが起こりにくくなることに加え、マーケットへのショックが少なくなることなどが指摘されています。小幅変更で判断の方向性を示すことにより中央銀行の判断がマーケットに伝わり、マーケットが先行きを予測し易くなる、市場(マーケット)との対話がより容易になるということです。

金融政策の目的は何か

 次に、日本における金融政策の目的をみてみましょう。日本銀行法は1997年に改正(1998年施行)されました。日銀法の冒頭の第1条、第2条で目的が明示されています。

 第1条には、「日本銀行は、我が国の中央銀行として、銀行券を発行するとともに、通貨及び金融の調節を行うことを目的とする」とあります。また、第2条には「日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする」とあります。

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