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子どもを産むと“懲罰”が待っている日本

  • 内藤 眞弓

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2010年12月28日(火)

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 最近結婚をした若い友人の話。途上国支援にかかわる仕事を長年続けてきた彼女は、「このままずっと独身かも」と思っていたのですが、たまたま縁あってトントン拍子に話が進みました。

 いよいよ結婚も間近という頃、お相手の男性が「結婚してからも仕事を続けたいのなら続けてもいいよ」と言われて目が点に――。彼女にとって仕事をしない自分というのは想像もできないことでしたから。そこで「あなたもね」と言い返すと、今度は彼の目が点に。おそらく彼は、自分は心が広く、物分かりの良い人間だとアピールするつもりだったのかもしれませんが、どうも男女性別役割分担意識が骨がらみのようです。

 憲法14条では「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において差別されない」と規定され、同27条では「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う」とあります。婚姻により女性が男性の所有物になり、その女性が仕事をするかしないかを決定する権利が発生するなどという法律はどこにも存在しません。

 教育にアクセスする権利もなく、自立の道を閉ざされた途上国の女性を支援する活動をしている彼女が、先進国日本で今なお残る風習・因習を身近に感じた一件でした。次の段階で彼女が風習・因習を体感するのは出産の時でしょうか。この壁は結婚よりも比較にならないほどの壁となって立ちはだかるかもしれません。

若い人たちに「頑張って子どもを産んで」と言うには躊躇が…

 私は働きながら4人の子どもを育てました。大変な時期も確かにありましたが、振り返ればアッという間の出来事で、今ではすっかり大人になった彼らと大人の会話ができるようになりました。子育てや家事で時間の制約がある中で、また子どもの予定外の病気やケガなどのトラブルを何とかくぐり抜けながら、仕事を続けていく覚悟が定まってきたような気がします。

 では、今の若い人たちに「今は大変でも将来よかったと思える日が来るから頑張って子どもを産んで」と言えるかといえば、正直言って躊躇します。私は「結果的にハッピーだった」とごくごく個人的な経験として言えるに過ぎず、人一倍努力したからでも、人一倍優秀だったわけでもなく、単に運がよかっただけです。

 ちょっとした病気やケガはありながらも、私も子どももいたって健康(これはとても重要なこと!)で、たまたま仕事に恵まれ、保育園やベビーシッターさん、近所の人の手を借りながら、何とか綱渡りをしてこられました。どれか一つでも狂ったら、「ハッピーだった」などとはとても言えなかったに違いありません。最も私に味方をした「運」は「時代」だったのだと感じます。

コメント62件コメント/レビュー

『女性が仕事とは生活だということを理解できないうちはこのような意見の食い違いは出続けるでしょうね』…『やりたい仕事』はすべて『生活』に直結してないと?(爆)(2011/01/05)

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『女性が仕事とは生活だということを理解できないうちはこのような意見の食い違いは出続けるでしょうね』…『やりたい仕事』はすべて『生活』に直結してないと?(爆)(2011/01/05)

ミクロでは頷けるような意見ですが、要するに欧州の高税率高福祉社会を真似しろという事のようですね。ただしどうせ世界を見るのなら、ここまで子育てが大変だ大変だといっているのは日本とその横並び教育の真似っ子をしている韓国ぐらいのものだということにも注目すべきです。子供が夜鳴きしたぐらいで起き出すなんてのが最たる例でしょう。だいたい子供が育てにくい環境だから子供が生まれないわけではないし。爆撃されていたって子供増やしてるところもあります。子供手当てを与えたり、保育施設を増やしたからといって「じゃあもうひとり産もうかな」などとと思う女はごく少数です。子供を産まない女は大体そんなこと以前の問題で子供を産まないのだから、そちらの解決が必要です。(2011/01/05)

25年共働きをして、妻と共に二人の子供を育ててきた男性です。日本の人口動態と莫大な財政赤字+年金債務に鑑みれば、女性にも働いてもらい納税+年金負担してもらう必要があることはマクロ的に自明だと思います。その一方、グローバル競争の中、夫たる男性の所得向上が望めないのも自明だと考えます(個人の努力でのしあがるとかいう話ではなく、マクロの話)。であるならそれに向けて社会的理解と法制度を整えるのが必要なのに出来ていないということが記事の趣旨で、賛同します。(こうなることは10年前に分かっていたこと、というコメントもそのとおりですが、だからといって記事の指摘が間違っているわけではない。でもコメント欄見ると、「両親共に働き、社会全体で子育て」という概念にはものすごい反発と抵抗があることが分かります。(2011/01/04)

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