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中国の高度成長は始まったばかりだ

三菱商事・中国総代表の木島綱雄氏インタビュー

2011年1月11日(火)

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 2010年に日本を抜いて世界第2位の経済大国となった中国は今後どこまで成長を維持できるのか。2011年から始まる「第12次5カ年計画」では、量的拡大から質的向上へ政策の軸足を移した。世界で最も巨大で最も競争の激しい中国市場で日本企業はどのように戦っていくべきか。中国事業を取り仕切る各社の中国事業トップの言葉に、そのヒントを探った。

 初回は三菱商事常務執行役員で、中国総代表を務める木島綱雄氏のインタビューをお届けする。

時事深層『中国5カ年計画、米中逆転の野望』

―― 新しい5カ年計画の始めの1年となるのが2011年です。これから3~5年というスパンで見た場合、中国のGDP(国民総生産)はどこまで伸びると考えていますか?

木島 綱雄(きじま・つなお)氏
1948年5月生まれ。71年慶応義塾大学経済学部卒業後、三菱商事入社。主に食品分野を担当、84年から米国サンディエゴMitsubishi Foods (MC), Inc.に出向。91年に帰国後97年食品流通第一部長、2001年食品本部副本部長、2002年に執行役員(食品本部長)就任。2005年常務執行役員に昇役し生活産業グループCOO兼食品本部長。2006年から欧州ブロック統括(欧州三菱商事会社社長、英国三菱商事会社社長を兼務)。2009年より中国総代表兼三菱商事(中国)社長兼北京事務所長

 木島 我々は経済の先行きを予想すること自体が仕事ではないので、これからお話しすることが会社の公式見解ではないことは最初にお断りしておきます。

 各種の経済予測を見ると、中国は今後も10%程度の成長を続けるというのが大方の見方となっています。これだけの経済規模になっても、中国はまだ本当に高成長を続けられるのかと懐疑的な見方もあります。ただ、中国で生活している私としては、中国の高度成長はまさに始まったばっかりというのが実感ですよ。その道のりの半ば、まだ高度成長期の3分の1ぐらいが過ぎたぐらいと認識しています。

 ご存じのように、これまでの成長は上海や北京など沿岸部の大都市が牽引してきました。だけど、中国には開発の遅れた中部や西部地域が残っていて、それら内陸部がこれから成長期に入ってくる。

 内陸部にも数百万人の人口を抱える大きな都市がゴロゴロしていますから、そうした内陸部の大都市が上海までは届かないまでも、北京や天津レベルに豊かになれば大変な需要が生まれることになります。そこに住む人たちがこれから自動車や住宅を買い、そしてそのためのインフラ整備も欠かせないからです。そう考えると、中国はまさにこれから本格的な発展期を迎えると言っていいでしょう。

 中国政府のメッセージを見ても、経済成長への自信が読み取れます。今回の第12次5カ年計画ではGDP成長率の目標数字をあえて盛り込みませんでした。これは量的な成長よりは質的な向上を目指すと言うこと。裏返せば、過熱気味の成長を抑え込まなければならないと政府が考えている証だと私は思っています。

 これまで中国にはお手本がありました。欧米や日本の先進事例を上手く採り入れていけば比較的に簡単に成長はできた。だけどこれからは自分たちでイノベーションを起こしていかないといけない。研究開発もちゃんとやり、ブランドも育てないといけない。内容の充実した成長を中国も目指し始めたということです。

10年以内には経済規模が2倍や3倍にはなる

 けれども、これだけ大きな国ですから、走っているスピードをそんなにすぐには緩められない。だから少なくとも3~5年間は2ケタ成長を続けるだろうと予想しています。

 自動車なんかが典型的です。2009年に販売台数が1300万台を超えたと思ったら、2010年は1800万台に達した。鄧小平さんが「小康社会」の実現を掲げた2020年には自動車の保有台数が2億台にも達するという見方もある。これを実現するためには毎年2500万台ずつクルマを作っていなかければならなくなります。

―― それだけクルマが増えればインフラの整備も欠かせません。

 その辺もよく考えられているようですよ。先日、北京の日本商工会議所と北京市政府との対話会があったんですが、渋滞の緩和について彼らは極めてシリアスに受け止めていました。例えば地下鉄についても、担当者は「あなた方が想像している何倍ものスピードで規模も拡大する」と言っていました。

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「中国の高度成長は始まったばかりだ」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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