• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

第6回 金価格が上昇:米の金融緩和が及ぼすインパクト

「通貨」としての金を考える(その1)

  • 宿輪 純一

バックナンバー

2011年1月31日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 “金(Gold)”と“通貨”は切っても切れない関係にある。だいたい“金(きん)”と“お金(かね)”の漢字は同じである。歴史的に見ると、金本位制の時代があった。またそれ以前には、金そのものが“通貨”として流通していた。現在も金は「無国籍通貨」とも考えられている。

 近年、金価格の上昇が著しかった(最近一時的に収まりつつあるものの)。金は、商品と通貨の2つの顔を持つ。商品としての金の価格は、生産高の多寡や、景気動向に影響される需給の変化によって変動する。しかし、最近はこれらに加えて、「通貨としての意味合い」が強まっていることが価格上昇の理由となっている。それは以下の4つに整理できる。

金価格が上昇する4つの理由

(1)基軸通貨群に対する信認の低下

 金は歴史的に「避難通貨」「無国籍通貨」と呼ばれ、基軸通貨の代替となる。最近、サブプライム危機、リーマン・ショックの影響で米ドルに対する信認が低下している。同様に、ギリシャをはじめとする欧州財政不安のため、ユーロへの信認も低下している。このため、特定国のファンダメンタルズと結び付かず、ソブリン問題とも距離のある安全資産の金に資金が流れ込んだ。つまり、投資家が金を、「避難通貨」として資産に組み入れ始めている。

 外貨準備としても金の保有量も世界的に増加している。日本の外貨準備のうち、金は外貨証券に次ぐ資産となっている。

(2)マネーの供給増大と市場金利の低下

 米国を中心にマネーの供給が増大し、過剰なマネーが金市場に流入した。また、市場金利の低下により、無利息の金の魅力が相対的に増した。

(3)建値の問題

 (2)と関連するが、金価格は基本的にドル建てである。このため、金の絶対的価値を一定とするならば、ドル安の動きは、表面的には金価格の上昇となる。この観点では、逆にドル高になると金価格自体は下落する。

(4)市場規模の小ささ

 金価格は、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX: New York Mercantile Exchange/旧COMEX)における金先物相場が指標銘柄である。原油先物(WTI:West Texas Intermediate)と同様に金市場も小さい金融市場であるため、比較的少ない資金でも、流入すれば価格が急上昇する。

コメント0

「宿輪先生の通貨のすべて」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トップ自らが矢面に立つことで、問題は次第に収束していきました。

佐々木 眞一 日本科学技術連盟理事長、トヨタ自動車顧問・技監