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この開発拠点から世界標準を狙う

日立中国研究開発・田辺史朗社長にインタビュー

  • 佐藤 紀泰(日本経済新聞産業部次長)

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2011年4月4日(月)

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 GDP(国内総生産)で昨年、中国で逆転され、世界第3位に転落した日本。それよりも「深刻だ」と日本の産業界でささやかれているのは、科学技術分野での優位性が揺らぎつつあることだ。

 中国は鄧小平氏の「改革・開放」政策以来、30年余りにわたり、科学技術大国に向けて着実な強化策を進めてきた。その成果が最近、急速に現れており、先端科学技術分野で日本を驚かすような状況になっている。一方で、日本は深刻な理系離れが進んでいることが深刻な悩みだ。日本の工学部卒業生は10万人を下回り、中国の20分の1以下である。

 今後、日本は「黄昏の科学技術大国」になってしまうのか。日経ビジネスでは4月4日号特集で「『頭脳大国』中国の真実 理系離れの日本にも勝機あり」を掲載した。日経ビジネスオンラインでも、科学技術大国への道を疾走中国の実像と、そんな中国に対抗するために何が必要なのかについて、日本と中国のキーマンのインタビューを掲載する。

 日立製作所は今年1月、最大の強みとする研究部門の抜本的な強化策を打ち出した。その中でも目玉は最大の成長市場である中国での研究人員の大幅な増員だ。現在は100人程度の陣容を、2015年度をメドに200人に倍増する計画だ。その結果、日立は欧米のハイテク大手などとそん色のない中国での研究体制を整えることができる。

 日立の中央研究所で長く活躍し、最近は中国の「最高学部」である清華大学との密接な関係を築いてきた中国法人、日立中国研究開発の田辺史朗社長に、「頭脳大国・中国」といかに向き合うかについて聞いた。

(聞き手は佐藤紀泰=日本経済新聞産業部次長)

―― 中国での研究所の陣容を拡大されますね。

日立中国研究開発の田辺史朗社長(写真:町川秀人、以下同)

 田辺 現在は約100人です。2012年には150人、2015年には200人に増やします。中途採用もしますが、基本的には有力大学の新卒採用で増やすつもりです。

 少し前まで新卒の採用で競合するのはIBMのような米国の大手企業でした。しかし、この2~3年で状況が急速に変わってきています。中国の携帯電話会社である中国移動通信のほか、通信機大手の華為技術、インターネット企業のバイドゥ(百度)のような中国企業の人気が急上昇しています。日立としても中国の研究所は今後の成長戦略の柱として重要な役割を担いますので、優秀な人材の採用にはこれまで以上に力を入れていきます。

―― 中国では清華大学との産学連携を長く、進められていますね。

 日立は中国の大学と当初、情報通信技術を中心に共同研究してきました。日立の研究所には北京と上海に2拠点あります。北京では情報通信分野などインフラ分野の研究をしています。一方、上海では今後さらに強化していきますが、医療機器関係や家電などです。

中国で60兆円の巨大市場になる

 北京で清華大学と2000年から本格的に共同研究をしています。そして、2001年からは清華大学の情報科学技術学部の牛志升教授と「連合実験室」を作りました。牛教授は現在、中国でも情報通信インフラ分野で重要な国家プロジェクトを担当されています。そこでは日立が牛教授の研究室に送っている研究者も重要な役割を果たしているのです。

―― それが日本で10年ぐらい前から流行した「ユビキタスネットワーク」というものですね。

 その通りです。中国では「物聯網」という言葉になります。この言葉は本当に今、中国ではよく使われています。今までのようにパソコンや携帯電話のような高性能の端末ではなく、電気や水道のメーター、エレベーター、農業用の栽培施設、空港周囲のフェンスであれ、あらゆるモノとデータをやりとりするのです。

 もともとは、中国の温家宝首相が2009年8月に、物聯網を先行的に進めている無錫市を訪問され、強い関心を持ちました。それで2009年11月に「感知中国」という政策を本格的に進める方針を打ち出されました。感知とはセンサーのことですね。この物聯網関連の機器などは中国で60兆円とされる巨大市場になるとも言われています。そこで重要なのはその膨大なデータをやりとりできる次世代の通信インフラ技術をいかに実用化するかです。国家プロジェクトの総責任者として牛教授がまとめられているのです。

―― 牛教授の開発されている技術はどのようなものですか。

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