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オバマ政権の量的緩和政策は経済的効果があったのか?

QE2はドル安・金利安を通じて景気回復を導いた

  • 宿輪 純一

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2011年6月1日(水)

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 米国の量的緩和第2弾(QE2)がまもなく終わろうとしている。QE2は、米国経済にどのような効果をもたらしのだろうか。

 筆者は、少なくとも米国経済の回復に、大きく貢献したと考えている。量的緩和(通貨量の増大)は、まずドル安と金利の低下を導いた。その後若干のタイムラグの後、デフレ回避、株価反転上昇、景気回復が実現している。以下、それぞれをデータによって確認する。

量的緩和がドル安と金利低下を導いた

 まず通貨量の増大と為替レートの低下(ドル安)との関係を見る。為替レートに影響を与える要因は多数ある。「通貨量」は重要なものの一つである。需要と供給の基本的な関係として“量”が増加すれば“価格”は低下する。豊作の時、穀物価格が下落するのと同様に、通貨量が増えれば、為替レート(通貨価値)は低下する。

 ここでは「ベースマネー(Base Money)」を通貨量のモノサシ用いる。日本銀行など中央銀行が発行する基本的通貨量をベースマネーと呼ぶ。具体的には現金通貨と日銀当座預金(民間金融機関の法的準備預金)を指す。

 為替レートは「実質実効為替レート」で見る。米国の貿易相手国は世界中に広がっている。そのため為替レートを測るときには、貿易相手国との貿易額で加重平均して算出する「実効為替レート」を使用する。この時、国によっては物価水準が大きく動くため、単純に比較できない。そこで、物価の変化を調整した「実質実効為替レート(Real Effective Exchange Rate: REER)」が最も正しく通貨の実力を示すと考えられている。

 米ドルのベースマネーと実質実効為替レートの関係は図1のようになる。「量的緩和」が始まり、ベースマネーの量は2.9倍になった。米ドルの実質実効為替レートはそのベースマネーの増加とともに下落している。最近の最高値と現在の為替レートを比べると約16%もの下落率となっている。

 ここで、日米2国間で同様の分析をしてみよう。日米のベースマネーの伸率比とドル円為替レートのグラフを重ねると高い相関性が見てとれる。

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