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増税でもない、国債でもない

民間の金融資産を生かす復興ファンドをつくれ

  • タナカ(仮称)

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2011年6月14日(火)

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 東日本大震災でお亡くなりになった皆様に心よりお悔やみ申し上げます。また、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 現地では避難所暮らしが長期化し、経済復興のビジョンも立てづらく、気力も限界に差し掛かりつつあると聞いています。

 将来の展望が描けないと、頑張るための気力が湧いてこないのは当然です。

 そこで、私は復興ビジョンを描くことで現地を元気づけたいと思います。路傍から「元気出してね」とか「応援しているから頑張れ」などとは言いません。そんなこと言われても不愉快なだけでしょうし、復興はあくまで地元が行なうものだからです。

 ただ、現地ではできないことを手助けすることは必要だと思いますし、それには2つの異なった役割があると思っています。この2つに前後はありますが優劣はありません。

 1つは消費性の使途に対する支援。これは、緊急の避難所や仮設住宅の確保と提供、食費その他生活費の支援や、医療・情報・物資の確保と提供、瓦礫の撤去、道路の再生などを指していて、スピード感が大事な領域です。行政のサービスと、義援金の速やかな配分によって、一刻も早く実施されるべきものだと思います。

 この領域は既にある程度機能しており、義援金の支払いにおいて速度感が充分ではないものの、全体としては日本社会の底力を示しています。私も多少の提案があり、着手しようとしていますが、ここでは触れません。

 そしてもう1つは投資性の支援です。

 今回はここに絞って提案をしたいと思います。それは私の本業領域であるからでもあり、また、最も本質的な復興支援は、地元が自ら立ち上がれる環境を作り出すことだと思うからです。

 提案内容は、私が以前、日経ビジネスオンライン上で連載していた「やちよ経済構想」の仕組みを応用したものです。

 2種類の「復興ファンド」を提案致します。

 いずれも現在の日本市場には類例がありませんが、海外においては類似したものが存在しています。

 実現性につきましては現在検討中ですが、政府の協力が一定程度あれば、特段の財政出動も不要で、本質的な問題はないと考えています。

事業再生の必要性

 報道で見る被災地の状況は、まるで戦後の焼け野原のようです。東京大空襲の後の写真を見たことがありますが、将にその状況と酷似しています。

 しかしながら、戦後の日本は速やかに立ち直りました。

 小さな町工場が頑張り、世界を圧倒するような大企業に成長していきました。

 それは起業家の志がそうさせたのです。そしてそれは近年の「ベンチャー起業」という妙に理知的な起業ではなく、自転車のライトや小さなラジオの生産から始まったわけです。

 今回、漁船を流された船主、お店を流された商店主、農地が冠水して塩害でどうにもならない農園主も同じく起業家です。

 しかし現実問題として再生のための元手がない。

 それがなければ、新たな漁船の手当もできず、仕入れのための軽トラックさえ買えません。

 今こそ、現地に根ざした金融機関の出番です。

 とはいえ、その金融機関自体も被災し、既存の貸し付けは恐らく大幅に担保価値が毀損しています。これ以上の緊急融資は自行の健全性を損ないかねません。

 そこで、金融機能強化法の申請をする金融機関が幾つか出て生きています。これは、同法を活用することで貸し出し機能を強化し、復興のための余力を作り出す試みであり、同じく金融機能の中で働く者として最大限の敬意を表したいと思います。

コメント9件コメント/レビュー

無責任な赤字国債増発や国債日銀引受論と違うところがいいですね。実現への壁は高そうですが。(2011/06/14)

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いただいたコメント

無責任な赤字国債増発や国債日銀引受論と違うところがいいですね。実現への壁は高そうですが。(2011/06/14)

 増税や国債の発行では、国そのものが滅びの道へ向かう可能性が高く、ソーシャルファンドやソーシャルレンディング的な思想を実現できればよいのではないかと考えていたところに、このようなご提案を拝読させていただきました。既に課題もある程度クリアになっているようですので、是非実現していただきたい施策だと思いました。私見ですが、投資に対するリターンは必ずしも貨幣である必要はないと思います。例えば、「復興祭」のようなものを現地で企画して、ファンド利用者と投資家の交流により、共に復興を実感できるというもので十分足るように思います。応用はいろいろありそうです。(2011/06/14)

提案のひとつひとつは素晴らしいと思います。資金を集めることは大切です。しかし集まった資金の使い方も明確化すべきです。上流から多量の水を流しても不明瞭な支流へ流れたり伏流したりで、下流側の本流には少量の水がゆったりと流れるだけ、というようなことがないように厳しい監視とルール作りも急がれます。(2011/06/14)

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