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下落の不安を抱きながらも上昇を続ける原油価格

2011年6月23日(木)

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 「(欧米の)中央銀行がインフレに対処するために利上げに積極的になったり、資源価格が高騰しすぎて景気後退が起きたりするというようなことがない限り、原油価格は今後1年間、高いままだと思う」

 世界最大級のヘッジファンド、英マングループ傘下で新興国株や世界景気の動向に応じた投資をするファンド、GLGのCEO(最高経営責任者)、ピエール・ラグランジェ氏は今年5月初め、原油価格が急落した直後、こう言い切った。

 一見、強気そのもののように映るが、内実はかなり異なる。原油価格の高騰が続くとした2つの条件が、次第に現実味を帯び始めたからだ。

 まず、次第に深刻化するインフレを抑え込むために政策金利引き上げの動きが本格化し始めている。新興国では、中国が昨年10月から4回、ブラジルは同4月以降6回、インドに至っては同3月から9回も利上げを行っている。

 2008年9月のリーマンショック後の景気崩落から立ち直るために超金融緩和政策を取った欧米もインフレの影におびえ始めた。欧州中央銀行(ECB)は今年4月、2年9カ月ぶりに0・25%引き上げ、米国も連邦準備理事会(FRB)が10年11月から実施してきたQE2(量的緩和第2弾)を今年6月に終了すると見られるなど政策を転じ始めた。

 さらに、その一方で、4月末から5月初めにかけて米国の個人消費や設備投資が減速。雇用も回復が遅れ、1~3月期のGDP(国内総生産)成長率が前期から大きく減速した。米景気に懸念も広がって原油価格は5月初めに急落することになった。

方向を決めるカギは米景気

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 だが、これでそのまま急降下とならないところが、今の原油相場の難しさ。例えば、米国のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油は今年5月初め、1バレル当たり95ドルと一気に17ドル下落したが、その後また上昇に転じ、100ドル台を回復している。

 結局、足元は原油価格を押し上げる材料と、下落させるそれの綱引き状態であり、その結果が、今年後半から来年にかけての原油価格の先行きを見せることになりそうだ。

 前述の引き下げ材料の反対側にある押し上げ要因は、10年秋以降の価格高騰の原因そのものだ。

 その1つ目は中国をはじめ、新興国の経済成長による需要増。ことに中国は「成長による需要拡大に加え、今年は電力供給に不安が持たれ、自家発電に備えた軽油などの需要が膨れそう」(三菱UFJリサーチ&コンサルティングの主任研究員、芥田知至氏)と言われ、新興国需要が減少に向かう可能性は少ない。

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「下落の不安を抱きながらも上昇を続ける原油価格」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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