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新興国需要に追いつけぬ供給、穀物価格高騰の原因に

2011年6月24日(金)

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 今、世界を最も動かしているのは、あるいは穀物価格かもしれない。2010年末のチュニジアからエジプト、リビアへ飛び火した市民革命の導火線になったのが穀物高騰による食料品価格上昇への国民の不満があったと言われる。

 特に低所得層に不満がうっ積し、3国に共通する長期独裁政権と腐敗への批判に火をつけた。中国、ブラジル、インドなど有力な新興国がインフレ抑制のために利上げを繰り返すのも大きな狙いの1つは食料品価格を抑え込むことにあると見られる。穀物価格は今、それほど各国にとって難題となりつつある。

 主要穀物価格は、11年春から下落した綿花などを除くとじりじりと上昇を続けている。特にトウモロコシやコーヒー、大豆、小麦は10年半ば以降、腰の強い値上がりを見せている。5月下旬時点で、小麦は1ブッシェル(約35.238リットル)=8.1ドル、トウモロコシ同7.57ドル、大豆同13.85ドルなど、いずれも2009年以降の高値圏にあるが、当面腰折れの気配は見えない。

供給は簡単に増やせない

 穀物価格を決める最大の要因は「需給」。他の商品に比べるとオーソドックスだが、その分、値動きの原因が分かりやすくはある。例えば、10年春から11年初めにかけて急騰を演じた綿花や砂糖は、それ以前2~3年、不作が続いたため値上がりも激しかったが、11年初めに中南米の収穫が好調な結果になると、価格が大きく下げている。

 その意味で、今も価格が上昇あるいは、崩れない穀物の値段が堅い最大の要因は需給の逼迫とその懸念にある。例えば小麦は、主要生産国であるロシアの干ばつやオーストラリアの洪水などが続き、トウモロコシも米国の農家が降雪の影響で作付けを遅らせたことが響いた。

 加えて、今年は「メキシコ湾岸沿いの洪水や日照不足もあり、天候不順の影響は収まらない」(三菱UFJリサーチ&コンサルティングの主任研究員、芥田知至氏)。元々、作付け自体が増えてはいないから、供給力が伸びていないところに、天候の影響でさらに絞られたわけだ。

 こうした“供給制約”の一方で「中国をはじめ、新興国の経済発展で需要が伸び続けている影響も大きい」(同)。コーヒー生産国でありながら需要国ではなかったブラジルが経済発展とともに消費量を増やし始めているのもその1つだ。

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「新興国需要に追いつけぬ供給、穀物価格高騰の原因に」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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