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“トクソン”に惑わされていませんか

PLに表れた震災による損失額を見てみましょう

  • 松尾 絹代

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2011年7月26日(火)

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「震災損失が3兆1千億円を突破」
「特損が6兆円を超過」

 各社が公表した財務諸表によって、東日本大震災(以下「大震災」という)の被害はよりリアルに伝えられるようになりました。

 内閣府によれば、原子力発電所事故の周辺被害を除いても、大震災の直接被害は16.9兆円と推計されるそうです。なかなか実感することの難しい金額です。加えて、数字だけを追っていると「3兆円? 6兆円??」と、“損害額”はいったいいくらなのか混乱してしまい、かえって実態の把握が難しくなります。皆さんは大震災の損害額について、きちんと捉えられていますか?

 今回は、会社の“傷”を正しく把握するために欠かせない「トクソン」の正体をしっかりつかまえます。

投資を投機から支援へ

 投資というと、デイトレードなどのいわゆる投機を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、会社の運営資金を出資し、長期的に会社を支援する株式投資だって投資です。投資は必ずしも利ざや稼ぎだけを目的にするものではありません。株式や社債への投資は、その投資先が被災企業であれば、誰もが今すぐにできる復興支援行為にもなります。

 と思いながら前回の原稿を編集部に送った直後、うれしい新聞記事に出合いました。伊藤忠商事が中心となり、総額70億円の投資ファンドを運用するのですが、その投資先がユニークなのです。投資先は、先端技術を使って復興支援を行うベンチャー企業に限定。投資という行為を、単なるお金もうけから、震災の復興、ひいては日本の経済復興にも発展させる試みとして、陰ながら共感を覚えました。

損失を見るのはPLで

 2011年5月28日付のフジサンケイビジネスアイに、「11年3月期 震災や原発事故打撃 上場企業の特損 6兆円超」という見出しが躍りました。その3日後の2011年5月31日付の日本経済新聞では、「…(前略)…上場企業全体の震災損失は3兆1千億円に達し、…(後略)…」と報じています。冒頭の数字は、これらの記事から引用したものです。

 6兆円超の損失が、3日後に3兆1千億円? 金額だけを追っていると混乱してきます。これは集計ミスや、被災地の混乱ではなく、財務諸表の読み方の問題なのです。

 損失を読むときに使う財務諸表を、損益計算書といいます。英語のProfit and Loss Statementの頭文字をとって、ピーエルとも呼ばれ、P/LまたはPLと略されます。たとえば一年間の損益計算書(PL)では、一年間の売り上げはいくらか、そのためのコストはいくらだったか、という情報がコンパクトにまとめられます。

 なお、「損益計算書」、「連結損益及び包括利益計算書」または「連結損益計算書」と世の中には、同じような名前の財務諸表があふれています。今は、これらの厳密な違いは気にしなくて大丈夫。すべて同じPLと理解してしまっても大きな問題はありません。

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