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ユーロ危機、ドイツが強気の理由

日本も学べる「ドイツ化」のススメ

2012年1月19日(木)

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 日本銀行の白川方明総裁が昨年12月21日の会見で発言した「世界経済最大のリスク要因は欧州ソブリン問題」という緊迫した状況は、2012年も変わりはない。それどころか、政策対応を1つ間違えれば、即座に世界金融危機を引き起こしかねない深刻な段階にあるとの警戒感は、一段と深まりつつある。

 焦点となっている政策対応の多くが、サミットレベルの政治決断に委ねられているわけだが、そのために、金融市場のいわば定石である経済合理的な観点からの予見可能性が大きく低下している。事態が多分に政治問題化していることで、先行きの読みと市場の信頼感回復が一層難しくなるという、不安心理の負の連鎖が続いている。

一縷の望みはドイツ経済の底堅さ

 欧州ソブリン問題は、かれこれ2年越しの長丁場になっているが、ユーロ総悲観が続くこの間、市場をポジティブに驚かせた数少ない欧州情勢の1つが、ドイツ経済の底堅さであった。実は、今回の危機に対する市場の悲観・楽観の振れは、景気動向というシンプルな材料にも大きな影響を受けているため、これは非常に重要なポイントだ。

 例を挙げれば、最も一般的なリスク指標である主要株価指数(ユーロSTOXX)は、昨年9月に付けた年間安値から約3分の1程度上昇して年を越し、1月13日時点でもその水準を維持している。これは、この間に発表された、ドイツの国内総生産(GDP)の前期比伸び率が第2四半期の0.3%から第3四半期の0.5%に改善したこと、そして、Ifo景況感指数が10月から12月にかけて、106.4、106.6、107.2と持ち直してきたことによる影響だ。すなわち、域内経済の心臓とも言うべきドイツの経済活動が、懸念されたほど弱まっていないという事実に、ポジティブに反応した結果と思われる。

 目下「良いとこなし」の欧州情勢ではあるが、本稿ではドイツ経済の意外な底堅さに注目し、悲観拡散に歯止めをかける一縷の望みを繋いでみたい。

「雇用慣習」と「企業経営」の2つの体質改善

 改めて確認するまでもなく、ユーロ圏GDPの約3割を占めるドイツ経済は、域内成長の機関車役である。2011年の同国GDP成長率は、周縁国の停滞を尻目に、前年に続き3%近くの成長を記録したもようである。約10年前には「欧州の大病人=sick man of Europe」と揶揄されたドイツ経済が、これほど力強く復活した背景には、以下に述べる2つの構造改革がある。

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「ユーロ危機、ドイツが強気の理由」の著者

武田 紀久子

武田 紀久子(たけだ・きくこ)

国際通貨研究所 経済調査部上席研究員

1989年、東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入社以来、一貫して市場関連業務に従事。1999年、為替アナリスト班立ち上げメンバーに。以降、マーケット・エコノミストとしての活動を続けている。2015年10月より国際通貨研究所へ出向。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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