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ドイツが「ユーロ共同債」を容認する日

欧州景気の「上ブレリスク」を大胆予想

2012年5月11日(金)

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フランスの大統領選でサルコジ氏が敗れ、ギリシャの総選挙では与党が惨敗した。緊縮策に対する国民の不満を背景に「成長への配慮」を求める声が高まっているが、それにはドイツの政策転換が不可欠。果たして、ドイツは変わるのか?

 4月23日:オランダにて。財政緊縮法案で閣外協力が得られず連立政権が崩壊。

 4月26日:ブリュッセルにて。ヘルマン・ファンロンパイ欧州連合(EU)大統領が「成長と雇用に焦点を当てるべきだ」と発言。

 5月6日:フランスにて。歳出拡大や年金受給開始年齢の引き下げなどを公約とした、社会党のフランソワ・オランド氏が次期フランス大統領に当選。

 同日:ギリシャにて。総選挙の結果、EUと国際通貨基金(IMF)の支援条件受け入れを約束した前連立与党の二大政党が過半数割れし、条件見直しを訴えた少数野党が大躍進。

 同日:イタリアにて。最大与党である自由国民がマリオ・モンティ首相に対し、「成長に配慮した経済政策に変更しなければ支持を取り下げ、早期の総選挙を目指す」と表明。

 4月下旬から5月初旬にかけて、欧州各国で緊縮・構造改革路線に対する国民の強い不満が表面化している。それは、ギリシャのようなユーロ圏の周辺国だけではなく、オランダのように周辺国を支援してきた中心国も例外ではない。過去数カ月、欧州債務問題は小康状態にあったが、ここに来て再び、波乱含みとなってきた。(参考:「ユーロ圏を覆う奇妙な小康」)

高まる景気後退懸念、失業率も最悪に

 こうした国民の不満がここに来て一気に表面化しているのは、景気が悪化し続けているからだ。ユーロ圏は2011年10~12月期にマイナス成長に転落した後も、2012年1~3月期、さらには足下でも緩やかなマイナス成長が続いている模様だ。浅いながらも、景気後退に陥っていると見られる。

 失業率を見れば、景気後退の深刻な影響が浮かび上がる。ユーロ圏の平均失業率は3月に10.9%となり、ユーロ導入後で最悪の水準に到達した。それでも、この平均値は、ドイツの5.6%という過去最低の失業率によって押し下げられている。国別に見れば、スペインで24.1%、ギリシャで21.7%といった具合に状況の悪さがより際立ってくる。若年失業率に限れば、スペインとギリシャで50%を超えているほどだ。

 景気が一向に良くならないのは、全体的には、ブーム後の調整を家計や企業が行っていることに加え、金融危機に伴う信用逼迫や緊縮政策が成長率を押し下げた結果だ。最近は移り気な市場も、緊縮政策による成長率の下ぶれが債務の返済可能性を引き下げるという悪循環に気がつき、成長率の低さを材料に周辺国の国債が売られる状況となっている(国債の金利は上昇)。

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「ドイツが「ユーロ共同債」を容認する日」の著者

池田 琢磨

池田 琢磨(いけだ・たくま)

ノムラ・インターナショナル

野村総合研究所、郵政研究所、野村総合研究所アメリカ、ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナルを経て、2007年より現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中谷 巌 「不識塾」塾長、一橋大学名誉教授