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オバマ再選と中国新政権で欧州に広がる期待と焦り

2012年11月15日(木)

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 11月6日の米国大統領選挙では、民主党のバラク・オバマ大統領が共和党のミット・ロムニー候補の挑戦を退けて再選を果たした。その2日後、北京で開催された中国共産党の第18回全国代表大会では、党総書記に習近平国家副主席が選出され、胡錦濤政権から10年ぶりに政権移行が行われることとなった。米中という両大国の政治的変化は、欧州ではどのように受け止められているのだろうか。

オバマ大統領の再選は総じて歓迎ムード

 米国のオバマ大統領の再選については、欧州は総じて歓迎ムードが強い。各国首脳のコメントをみても好意的なものが多く、ドイツではアンゲラ・メルケル首相が祝電を発送、「友人として、同盟国として我々が直面している困難にともに立ち向かおう」とし、早期のオバマ大統領の訪独を要請した。そもそもオバマ大統領の支持率が高いフランスでも、フランソワ・オランド大統領は「(オバマ大統領の再選は)オープンで、国際舞台に貢献する結束したアメリカへの明確な(国民の)選択だ」と述べた。

 そのほか、マリオ・モンティ伊首相は「(オバマ大統領とは)一緒に仕事がしやすい」、「彼は欧州を理解している」とコメントし、デービッド・キャメロン英首相もツイッターで「親愛なる友に最大の祝福を」と投稿、「彼は米国で大いに成功した大統領であり、今後もともに仕事をできることを楽しみにしている」と持ち上げた。

 新大統領が選出された後は祝辞を送るのが恒例ではあるが、それでも欧州のオバマ大統領への祝辞は従来以上に大きかった。オバマ大統領自身の人気が欧州世論の中で高いこともあるが、対立候補である共和党のロムニー候補の政策がやや急進的という印象が強く、中東やロシア政策などの強硬路線が警戒されたこともある。また、欧州債務危機についても、早期の歳出削減を望むロムニー候補の政策は、成長と歳出削減のバランスを重視するスペインやイタリアからはあまり歓迎されていなかった。

第2次オバマ政権への3つの期待

 オバマ新政権に欧州が望むものは、大きく分けて3つある。

 第1に挙げられる点は、米国自身の財政問題、すなわち2013年より自動的に財政緊縮が開始されてしまう「財政の崖」を解決して欲しいというものだ。ソブリン危機で域内経済が大きく減速している中で、さらに米国までもが再び減速すれば欧州経済は耐えられない。まずは自国経済をしっかり立て直してもらいたいというのが欧州の本音だろう。

 第2に、大西洋横断FTA(自由貿易協定)など貿易関係の深化といった話も聞かれる。ドイツは、自らが欧州連合(EU)議長国であった2007年4月に米国とEUの貿易関係を促進する大西洋横断経済評議会(TEC)を開設した。それ以来、あまり大きな進展は見られていないものの、こうした2国間協議を軸に両地域の投資や貿易を改めて見直し、深めて行きたいという意見もドイツ国内ではあるようだ。イタリアの経済紙でも、「互恵的な米国とEUの投資関係は中国と日本間のものよりもずっと大きい(よって更に拡大すべき)」との報道もあった。

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「オバマ再選と中国新政権で欧州に広がる期待と焦り」の著者

吉田 健一郎

吉田 健一郎(よしだ・けんいちろう)

みずほ総合研究所 欧米調査部/市場調査部

1972年東京都生まれ。96年一橋大学商学部卒業、2012年ロンドン大学修士(経済学)。富士銀行(現みずほ銀行)新宿西口支店入行。98年同国際資金為替部にて対顧客為替ディーラー。2004年よりみずほ総合研究所に出向し、08年よりロンドン事務所長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長