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盛り上がる米国消費―「財政の崖」への懸念くらいでは揺るがない―

2012年12月5日(水)

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 米国の年末商戦は好調なスタートを切った。全米小売業協会の調査によると、年末商戦が本格化するとされる感謝祭を含めた週末の売上高は、前年比12.8%と2ケタの伸びとなった。

 その数字の強さとは裏腹に、大手小売トップの表情はどこか冴えない。専門家の間でも、「感謝祭明けの週末だけで、年末商戦全体を占うのは時期尚早」と慎重な声が目立つ。

小売りサイドは悲観的だが

 全米小売業協会のマシュー・シェイ代表に至っては、ブラックフライデー(※)商戦の結果を受けたインタビューで、「もし、問題がクリスマスイブまでに解決されなければ、残りの年末商戦に深刻な影響を及ぼすかもしれない」と、下ブレの可能性にまで言及した。

(※編注:感謝祭の翌日の金曜日、年末商戦の始まりとされる日。「どの小売店も黒字になる」という含意から命名されたという)

 同氏が「問題」として挙げたのは、ブッシュ減税の失効と歳出の自動削減が同時に生じる、いわゆる「財政の崖」である。

 オバマ大統領や議会は、この問題への対応を協議しているが、年末までに合意に達することができるかどうか、現時点でははっきりしていない。仮に、「崖」から飛び降りた場合、米国経済に相当の下押し圧力が加わることになる。

 消費者も議論の行方に気を揉んでいる。ピュー・リサーチ・センターの調査によると、ほぼ半数の人が、「崖」によって、米国経済のみならず自身の生活にも悪影響が及ぶと回答している(図1)。

図1「財政の崖」に対する消費者の認識
(資料)ピュー・リサーチ・センター

 また、現在、議会で調整が進められている「崖」回避に向けた交渉の成否についても、「年内に合意する」と見る割合は38%にとどまっている。8割が「崖」回避を見込んでいるエコノミストに比べて相当悲観的だ。

雇用改善や資産価格上昇が消費を支援

 これをみる限り、消費者が「財政の崖」を巡る不測の事態に身構えているのは間違いなさそうである。しかし、それがこの先の年末商戦の勢いを削ぐ要因になるかというと、やや疑わしい。「崖」への先行き不透明感が消費を抑制するのであれば、そもそもブラックフライデー商戦でその影響がでてもおかしくないからだ。現実には、そうした兆候は全く確認されなかった。

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「盛り上がる米国消費―「財政の崖」への懸念くらいでは揺るがない―」の著者

太田 智之

太田 智之(おおた・ともゆき)

みずほ総研ニューヨーク事務所長

1969年京都府生まれ。95年京都大学大学院農学研究科修了。富士総合研究所(当時)入社。2012年7月より現職。テレビ東京ワールド・ビジネス・サテライトのワールド・マーケットに出演中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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