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「円安=製造業復活」は幻想

米国事情が教示するイノベーション力

2013年5月17日(金)

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 円の対ドル相場がついに1ドル=100円の大台に突入した。

 1ドルが100円を超えるのは、2009年4月以来およそ4年ぶりのことである。つい半年前まで、80円前後で推移していたことを考えると、隔世の感を禁じ得ない。

 円安の恩恵は、トヨタ自動車やソニーなど日本を代表する輸出企業の決算に如実に現れている。また、今年度は、価格競争力の向上を通じて、日本経済全体の輸出増加にも寄与する公算だ。最高値だった頃に比べると2割を超える大幅な円安であるだけに、一部では、海外に移転した生産ラインを国内に戻す動きもでてくるとの期待が高まっている 。

米国でも高まる製造業復活への期待

 ここ米国でも、製造業の国内回帰を巡る議論が盛り上がっている。

 中国など新興国における人件費上昇に加え、シェールガス革命によって安価なエネルギーが入手可能となったため、製造拠点として米国の魅力が増していることが背景にある。

 実際、ここ数年、米国では、フォード・モーターやゼネラル・モーターズ、ダウ・ケミカルといった大手企業による生産拠点拡充の動きが相次いでいる。計画ベースも含めると、その数は過去3年で50社以上に達する。自動車や化学メーカーのほか、電子部品、鉄鋼、航空機、建設機械などその業種は多岐にわたる。

 昨年3月に発表され、議論の火付け役となったボストンコンサルティンググループのレポートによると、米国では、製造業の国内回帰などによって、2020年までに200万~300万人の雇用が生まれ、失業率を2%程度押し下げるとみられている。

 オバマ大統領もこうした流れを後押しすべく 、製造業の法人税率引き下げや研究開発投資に対する税控除拡大などに取り組む方針だ。

コメント7件コメント/レビュー

これは塞翁が馬に近いことであって、例えば保険会社でいえば日本生命は株券の比重が大きかったのでアベノミクス前は運用成績が悪く、アベノミクス後では運用成績が優秀になったようなものです。 すごく意地悪な言い方をすれば 「海外に比重を大きく移した企業の皆様ご不運でした。これから日本で展開する方、おめでとう」ということになるんじゃないでしょうか。(2013/05/17)

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「「円安=製造業復活」は幻想」の著者

太田 智之

太田 智之(おおた・ともゆき)

みずほ総研ニューヨーク事務所長

1969年京都府生まれ。95年京都大学大学院農学研究科修了。富士総合研究所(当時)入社。2012年7月より現職。テレビ東京ワールド・ビジネス・サテライトのワールド・マーケットに出演中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

これは塞翁が馬に近いことであって、例えば保険会社でいえば日本生命は株券の比重が大きかったのでアベノミクス前は運用成績が悪く、アベノミクス後では運用成績が優秀になったようなものです。 すごく意地悪な言い方をすれば 「海外に比重を大きく移した企業の皆様ご不運でした。これから日本で展開する方、おめでとう」ということになるんじゃないでしょうか。(2013/05/17)

 筆者の見解に賛同できる。行過ぎた円高が輸出産業にマイナスであり、海外立地誘引の1要因であることは間違いない。単純に為替・人件費だけで製造業の国内回帰が起こることに結びつかないことも常識レベルと思われる。為替が過度に高止まりすることは国内立地を困難にすることは自動車業界の首脳発言で明らか。その上で、国内回帰できる条件の一つが海外の人件費の動向であることも明らか。しかし基本はイノベーション力(マーケテイング力含む)・付加価値差異力の絶対化だと思われる。(2013/05/17)

米国などでは雇用を元に経済を語る地盤が出来ているように思えますが、どうも日本では生産性だとか、輸出だとか、そういう国民経済の本質から離れた指標で経済を語りたがる人が多いようです。●「雇用のために生産性を犠牲にしては本末転倒」が象徴的ですが、筆者はインフレ期を前提とした経済政策を語っています。デフレ期には生産性のために雇用を犠牲にすると、むしろGDPは減少します。筆者は「生産性」が錦の御旗か何かと考えていらっしゃるのでしょうか。需要不足がボトルネックにありつつある世界で、生産性原理主義はそろそろ時代遅れということを老婆心ながら認識されたほうが宜しいかと思います。(2013/05/17)

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