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新興国危機への懸念?「今じゃないでしょ!」

過去の通貨危機とは環境が違う

2013年8月1日(木)

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 世界の金融市場は一体何に怯えているのだろうか?

 6月中旬の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、ベン・バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が、資産買取の縮小に向けた具体的な時期に言及してから1ヵ月半が経過した。

 当初は、予想を上回るタカ派的なスタンスに激しく動揺した世界の金融市場だが、ここにきて落ち着きを取り戻しつつあるようだ。主要国の株価指数は、記者会見前の水準を既に回復、急激な上昇が懸念された米10年債利回りも足元2.5%台で安定的に推移している。

 米国では、社債の発行利回りや住宅ローン金利などがおよそ1%上昇したが、それによる経済への影響は今のところうかがえない。新築住宅販売については、6月に入っても好調さを維持しており、金利や住宅価格の先高感がむしろ需要を後押ししている側面さえうかがえる状況だ。

くすぶる新興国への警戒感

 米国をはじめとした先進国マーケットが平静さを取り戻す一方、金融市場動揺の余波がいまだ尾を引いているのが新興国である。とりわけ、資産買取を通じた資金供給の恩恵を享受してきたといわれるブラジルやメキシコ、トルコなどでは、FRBの買取縮小観測から資金が流出、大幅な通貨安に見舞われた。足元でやや小康状態にあるとはいえ、ブラジル通貨レアルの名目実効レートは、この3カ月で1割近く下落している(図1)。

図1 新興国各国の名目実効為替レート変化幅
(資料)ブルームバーグ

 自国の金融市場が十分に発達していない新興国では、通常、海外の資金(対外債務)に対する依存度が高い。そうした国々が海外からの資金流出に見舞われれば、その影響が大きいことは容易に想像できるだろう。また、資金流出によって自国通貨が下落した場合、ドル建ての債務負担は通貨の下落分だけ増すことになる。事実、1990年代に発生したメキシコ、アジア、ブラジルなどの通貨危機は、まさに資金流出による自国通貨の急落がその引き金となった。

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「新興国危機への懸念?「今じゃないでしょ!」」の著者

太田 智之

太田 智之(おおた・ともゆき)

みずほ総研ニューヨーク事務所長

1969年京都府生まれ。95年京都大学大学院農学研究科修了。富士総合研究所(当時)入社。2012年7月より現職。テレビ東京ワールド・ビジネス・サテライトのワールド・マーケットに出演中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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