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空洞化は本当に悪なのか

2011年9月5日(月)

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 ガランチード――。ブラジルで日系人社会の取材をした時に、しばしばこの言葉を耳にしました。英語のguaranteeと同じ語源で、「保証」「信頼できる人」を意味します。移民船第1号「笠戸丸」の出航から100年余り。日系人たちは苦難を乗り越え、ブラジルの農業・工業技術の発展に貢献をしてきました。戦前の移民には奴隷同然の扱いを受けた人が多く、お金を稼ぐどころか、借金が膨らむ人が続出しました。日本人は責任感が強く、その分、自殺者も多かったと聞きます。口べただけど、人を裏切らない。約束は守る。そんな人柄がこの言葉を生み出したのでしょう。その後、「日本人への信頼」という財産は、同国に進出する日本企業にとって、後押しとなってきました。

 震災や円高進行を受けて、空洞化論議が熱を帯びています。こんな時に企業経営者が積極的な海外シフトの方針を打ち出せば、「国を捨てる」かのように言われる風潮があります。しかし、本当にそうでしょうか。震災後、多くの国から支援の申し出がありました。彼らが日頃、見ている日本人は、国内に住んでいる人ではなく、現地にいる人たちです。つまり海外に飛び出していった人たちが、「日本ブランド」を向上させ、巡り巡って、日本の復興支援に一役買ったと見ることもできます。

 そう考えれば、空洞化を悪と決めつけるわけにはいきません。日本の経営者はもっと「海外展開で成長することが、国のためになる」と堂々と言ってよいと思います。戦前のブラジル移民は、言わば海外への“出稼ぎ”の先駆者。特集では現代版の出稼ぎの効用について考えてみました。

日経ビジネス 2011年9月5日号より

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「空洞化は本当に悪なのか」の著者

山川 龍雄

山川 龍雄(やまかわ・たつお)

日経ビジネス編集委員

「日経ビジネス」で自動車、商社業界などを担当後、2004年から4年間、ニューヨーク支局長。日経新聞出向を経て、東日本大震災直後から2014年3月まで同誌編集長。同年4月から現職。企業トップへの取材を通して、企業経営への提言を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官