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四半期業績よりも「継営」を

2011年10月11日(火)

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 5号連続のシリーズ特集「日経ビジネス版リーダーズバイブル500」。第2弾のテーマは技術です。日本にとって期待の新技術を100個選びました。特集班からの報告を聞いて、改めて実感したのは、継続する経営の大切さです。私はかねて「継営」という言葉を使っています。研究者が信念を持って研究を続けるのはもちろん、その研究者を支える経営者の胆力が今ほど問われている時代はありません。

 記者時代に、「ゴーンを超えた経営者」という特集を手がけたことがあります。日産自動車を奇跡的に蘇らせたカルロス・ゴーン社長に注目が集まっている時に、ゴーン氏に匹敵するくらい企業価値を向上させた日本人経営者を探すという企画でした。上位に来たのは、武田薬品工業、キヤノンなどのトップでした。共通していたのは、1円のコストダウンにこだわる一方で、長期にわたって研究開発を続けようとする姿勢です。会社にとって何が競争力かを知り抜き、そこに継続的に投資するために財務体質の改善に執念を燃やしていました。

 不透明な経営環境が続く中、目先の利益を生まない研究開発テーマに投資し続けるのは容易な決断ではありません。しかし、四半期決算の最大化に過度に執着する企業からはイノベーションは生まれないような気がします。

 上の「名言」でも紹介しましたが、特集の中で、堀場雅夫・堀場製作所最高顧問はこう言っています。「自分の信念に基づき、本物の技術さえ磨き続けていれば、いつかは必要とされる」。研究者だけでなく、経営者に向けたメッセージでもあります。

日経ビジネス 2011年10月10日号より

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「四半期業績よりも「継営」を」の著者

山川 龍雄

山川 龍雄(やまかわ・たつお)

日経ビジネス編集委員

「日経ビジネス」で自動車、商社業界などを担当後、2004年から4年間、ニューヨーク支局長。日経新聞出向を経て、東日本大震災直後から2014年3月まで同誌編集長。同年4月から現職。企業トップへの取材を通して、企業経営への提言を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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