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ソブリンリスクを家族に例えると

2012年2月13日(月)

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 「日本の国債は9割以上が国内で消化されているから大丈夫」。ソブリンリスク(国家の信用危機)の話題になると、決まって出てくるこの論理。しかし、国内投資家はどれほど日本に対して忠義心があるのでしょう。

 今の財政状況は、親(国家)が子供(国民)に借金しているようなもの。親が他人(外国人投資家)から借金している欧州債務危機などとは次元が異なる。「日本は大丈夫」論を家族に例えれば、こんな理屈になるのでしょう。しかし、浪費を続ける親に、子供が愛想を尽かしたら、その前提は崩れます。

 夫婦喧嘩(与野党の政権争い)が絶えず、家計の見直し(財政赤字削減)は先送りされたまま。その間も借金は膨らむばかり。この状況を見ていたら、さすがに子供だって疑念を持ちます。「借金の取り立てに遭う前に、そろそろこの家を出た方がいいのかも」。

 そう考えて、行動に移す人が増えてきたことを、現地ルポを交えて詳報したのが今号の特集です。世界景気の変調や円高を受け、足元ではマネーに国内回帰の傾向が見られますが、これは一過性の動きでしょう。底流では、日本の将来に不信を抱く個人マネーが静かに国外逃避を始めています。

 日経ビジネスは決して読者の皆様に逃避を勧めているわけではありません。しかし、自己防衛のために、現実は知っておくべきでしょう。子供が逃げ出すほど借金体質の家庭に喜んでお金を貸す他人はいません。その時には今よりはるかに高い利息を求められ、家計はさらに火の車になっていきます。夫婦喧嘩をしている場合ではないと思うのですが。

日経ビジネス 2012年2月13日号より

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「ソブリンリスクを家族に例えると」の著者

山川 龍雄

山川 龍雄(やまかわ・たつお)

日経ビジネス編集委員

「日経ビジネス」で自動車、商社業界などを担当後、2004年から4年間、ニューヨーク支局長。日経新聞出向を経て、東日本大震災直後から2014年3月まで同誌編集長。同年4月から現職。企業トップへの取材を通して、企業経営への提言を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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