• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

ユーロ危機と格差資本主義

2012年4月23日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 グローバル・ギャピタリズム(Global Gapitalism=格差資本主義)。日経ビジネスはかつて、こんな造語を使って、新しい段階に突入した資本主義を特集したことがあります。グローバル化のうねりの中で、世界各国は競争原理や効率性を重視した経済運営へとカジを切りました。それは格差を前提とし、企業や人に競争を促すことで成長を目指す格差資本主義と呼べるものです。今号の特集のテーマであるユーロ危機の背後には、この暴走する資本主義の存在があります。

 域内の通貨統合も、むしろ地域間や階層間の格差を広げる結果をもたらしたようです。特集で紹介していますが、ユーロ危機最大の震源地ギリシャでは、過去2年で60万人が職を失い、首都アテネでは4分の1の事業者が店を閉めました。第2の震源地として憂慮されるスペインでは、25歳未満の若者の失業率が5割を超えています。ドイツとユーロ防衛策で共同歩調を取るフランスでは、サルコジ大統領が緊縮財政を嫌う層からの反発を受け、次期大統領選での苦戦が伝えられています。

 少数の勝ち組と多数の負け組に分かれることを容認する格差資本主義は、経済成長という観点だけで見れば、当然の帰結かもしれません。しかし、数の論理が支配する政治の世界では、多数の負け組に配慮しなければ、民意は得られません。その狭間で欧州各国が揺れています。それは翻って、消費税やTPP(環太平洋経済連携協定)で意見対立が続く日本とどこか構図が似ています。ユーロ再生の条件を探ることは、そのまま資本主義の未来を考えることでもあります。

日経ビジネス 2012年4月23日号より

コメント0

「編集長の視点」のバックナンバー

一覧

「ユーロ危機と格差資本主義」の著者

山川 龍雄

山川 龍雄(やまかわ・たつお)

日経ビジネス編集委員

「日経ビジネス」で自動車、商社業界などを担当後、2004年から4年間、ニューヨーク支局長。日経新聞出向を経て、東日本大震災直後から2014年3月まで同誌編集長。同年4月から現職。企業トップへの取材を通して、企業経営への提言を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック