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韓国に渡る技術者は裏切り者なのか

2012年7月9日(月)

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 プロ野球では戦力外通告を受けて自由契約になった選手が、別の球団に拾われて活躍することがあります。こんな時、その選手を採って再生させた球団の監督は称賛され、元いた球団の監督は「育て方が悪かった」「見る目がない」と批判の対象になります。もちろん選手本人は「リストラの星」などと言われて、ファンの人気を集めます。ところが、企業社会で同じことが起きると、なぜか批判のホコ先は、選手を採った球団や監督、そして選手自身に向かうようです。

 「裏切り者」「売国奴」。日本企業を飛び出して中国や韓国メーカーなどに移った技術者の多くがこう言われ、肩身の狭い思いをしています。日本人技術者を引き抜いた中国や韓国企業に対しても「技術を盗んだ」というような言い方をします。しかし、本当にそう言い切れるのでしょうか。海を渡った技術者の多くは、元いた日本企業では処遇に不満を持っていた人たちです。プロ野球の流儀に従えば、使いこなせなかった会社や管理職が悪いという指摘も成り立ちます。

 今号の表紙を見て、「今どき、こんな、いかにも泥棒といった風体のスパイなどいないよ」と苦笑した読者の方も多いでしょう。もちろんその通りで、現実には、企業の機密情報がスパイの潜入によって盗み出されるのは稀です。多くの場合、技術者の引き抜きなど、従業員を介して行われます。この問題を技術者の倫理観のみに背負わせていても解決にはつながらないでしょう。企業側に我が身を振り返る姿勢がなければ、技術情報流出は止まらないと思います。

日経ビジネス 2012年7月9日号より

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「韓国に渡る技術者は裏切り者なのか」の著者

山川 龍雄

山川 龍雄(やまかわ・たつお)

日経ビジネス編集委員

「日経ビジネス」で自動車、商社業界などを担当後、2004年から4年間、ニューヨーク支局長。日経新聞出向を経て、東日本大震災直後から2014年3月まで同誌編集長。同年4月から現職。企業トップへの取材を通して、企業経営への提言を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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