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お年寄りはコストでなく戦力

2012年7月17日(火)

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 国も企業も財務状況が厳しくなってくると、人をコストとして見る風潮が高まります。最近の増税論議が典型で、膨れ上がる社会保障費をどうやって賄うかという算盤勘定の話が優先されます。もちろんそれは重要なことですが、議論の過程でお年寄りをコストとして論じる傾向が強まっていることは気になります。人をコストとしてしか捉えられない企業が長続きしないように、国も高齢者をコストの視点だけで捉えているうちは本質的な解決の糸口は見いだせないと思います。

 一つ屋根の下で、老人と、仕事から帰ってくる親を待つ小学生が、午後の数時間を一緒に過ごす――。そんな老人ホームと学童保育機能が一体になった複合施設を今号の特集で取り上げています。お年寄りは子供から元気をもらい、子供はお年寄りから生活の知恵を吸収し、親は安心して働ける時間を与えられる。そんな相互のメリットを追求した施設です。もちろん運営するうえでは苦労もあると思いますが、そこにはお年寄りの知見を社会の中で生かそうとする姿勢があります。

 この幼老一体施設の話を読んでいると、過去に見た風景と重なります。私自身、田舎育ちで、学校から帰ると祖父母がいる環境で育ちました。近所のどこで遊んでいても、お年寄りが見守っていて、時々、声を掛けられるというのが当たり前の光景でした。今はその当たり前がなくなっているのかもしれません。本来、高齢者が社会に対して果たしてきた役割を取り戻す。人をコストでなく戦力として捉え直す。その視点が社会保障問題を考えるうえで大切な気がします。

日経ビジネス 2012年7月16日号より

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「お年寄りはコストでなく戦力」の著者

山川 龍雄

山川 龍雄(やまかわ・たつお)

日経ビジネス編集委員

「日経ビジネス」で自動車、商社業界などを担当後、2004年から4年間、ニューヨーク支局長。日経新聞出向を経て、東日本大震災直後から2014年3月まで同誌編集長。同年4月から現職。企業トップへの取材を通して、企業経営への提言を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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