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「割り切り」が生み出す未知の価格

2013年3月25日(月)

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 今号の「旗手たちのアリア」で紹介しているのは、ブックオフコーポレーションの創業者で、現在、「俺のフレンチ」「俺のイタリアン」などの店名で飲食業界に革命を起こしている坂本孝氏です。一流シェフが腕を振るい、高級食材をふんだんに使った料理を1000円台で出す。そんな無謀にも思えるビジネスモデルを、「立ち飲み形態」の導入などで確立した坂本さんの発想は、今号の特集で取り上げている自動車業界にこそ求められているものかもしれません。

 今、日本の自動車メーカーが水面下で取り組んでいるのは、品質要件の見直しです。例えば、インドで販売するクルマは亜熱帯地域用と割り切って、一部、山間部に必要な寒冷地対策はあえて講じない。荷重や走行スピードなどの要件も、過剰と思えるものは徹底して削いでいく。結果、従来の要件であれば、視野に入らなかった現地の部品メーカーとの取引が可能となる。こだわってきた部分を割り切ることで、未知の価格に挑戦するというのは、坂本氏の取り組みと似ています。

 特集では、低価格を武器に快進撃を続けるルーマニアの自動車大手、ダチアや、インドのバジャジ・オートの強さの秘密に迫りました。取材を通じて特集班が感じ取ったのは、新興国だけでなく、先進国でも、クルマを移動手段と割り切って安いもので済ませ、それ以外の消費にカネを回そうとする空気が広がっていることです。考えてみれば、日本も軽自動車の伸長が著しい。この世界的潮流に対応しつつ、利益を出せる体質を磨くことが、勝ち組の条件と言えそうです。

日経ビジネス 2013年3月25日号より

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「「割り切り」が生み出す未知の価格」の著者

山川 龍雄

山川 龍雄(やまかわ・たつお)

日経ビジネス編集委員

「日経ビジネス」で自動車、商社業界などを担当後、2004年から4年間、ニューヨーク支局長。日経新聞出向を経て、東日本大震災直後から2014年3月まで同誌編集長。同年4月から現職。企業トップへの取材を通して、企業経営への提言を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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