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サザエさんも節約の時代?

2013年7月1日(月)

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 「年収1000万円世帯の憂鬱」と題した今号の表紙には、東京都世田谷区にある「サザエさん一家」の銅像を使わせていただきました。先頃、都税事務所がこの銅像に約59万円の固定資産税を課し、設置者である地元商店街が困惑しているというニュースが話題になったからです。磯野家の年収は定かではありませんが、波平さんとマスオさんは商社マン、住まいは首都圏の閑静な住宅街の一戸建てということで、それなりに裕福な家族であると判断させていただきました。

 年収1000万円と言えば、一昔前までは勝ち組の響きがありました。しかし、現在はそうとも言えません。税や社会保障費の負担増で、これからほぼすべての世帯の可処分所得が減少しますが、とりわけ負担が大きいのが年収1000万円前後の層。大和総研の調べによれば、2016年の可処分所得は、5年前と比べ60万円強減る見通しです。児童手当の所得制限が典型ですが、この層は周囲から裕福と見られているため、声高に負担増を批判できず、狙い撃ちされている側面があります。

 しかし、このまま「取りやすいところから取る」という政策を続けてよいのでしょうか。周囲からは羨望のまなざしで見られているこの層ですら、将来不安で節約に走るようでは、アベノミクスの成長戦略も先行きが怪しくなってきます。ちなみに、「寅さん像」や「ゲゲゲの鬼太郎像」は非課税とのこと。つまり、課税か非課税かは事実上、役所の裁量一つで決まっているわけです。これでは波平さんとマスオさんも、おちおち近所の居酒屋で一杯というわけにもいきません。

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「サザエさんも節約の時代?」の著者

山川 龍雄

山川 龍雄(やまかわ・たつお)

日経ビジネス編集委員

「日経ビジネス」で自動車、商社業界などを担当後、2004年から4年間、ニューヨーク支局長。日経新聞出向を経て、東日本大震災直後から2014年3月まで同誌編集長。同年4月から現職。企業トップへの取材を通して、企業経営への提言を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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