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制度をいじっただけで外国の高度人材は呼び込めない

2013年7月8日(月)

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 家族で海外に赴任することが決まって、最初に心配するのは、子供が学校に溶け込めるかどうかです。私も米国に駐在する際、不安でした。2人の子供を現地の公立小学校に通わせたのですが、当初は娘が泣きじゃくる毎日。救ってくれたのは、ESLと呼ぶ英語を母国語としない生徒向けの取り出し学級です。中南米やアジアから来た生徒はここで英語の特訓を受けます。このESLの先生の人柄と熱意が素晴らしく、子供たちは、ほどなく学校になじんでいきました。

 当時、考えたのは、「数年経ったら日本に帰国する駐在員の子息に、なぜ、ここまで手間をかけて英語を教えてくれるのだろう」ということでした。もちろん背景には米国の移民に対する戦略があるのでしょうが、目の前で教えてくれる先生から伝わってくるのは、どこの国の生徒だろうと英語を話せるようにしてあげたいという真っすぐな熱意。翻って、日本の小学校に外国人の生徒が入ってきたら同様の対応ができるのだろうかと、当時、立ち戻って考えたことがあります。

 米国の異文化に対する寛容さはかねて指摘されていたことですが、それを実感したのがこの時でした。今号の特集は、そんな米国ですら劣勢に立たされるほど、世界諸国の人材争奪戦が激しさを増しているという内容です。日本政府は外国人を呼び寄せるための制度改善に躍起ですが、それで十分かどうか。制度だけでは補えない、家族を含めた生活環境への配慮がもっと必要な気がします。子供が現地の生活になじんでくれなければ、親は安心して働けないのですから。

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「制度をいじっただけで外国の高度人材は呼び込めない」の著者

山川 龍雄

山川 龍雄(やまかわ・たつお)

日経ビジネス編集委員

「日経ビジネス」で自動車、商社業界などを担当後、2004年から4年間、ニューヨーク支局長。日経新聞出向を経て、東日本大震災直後から2014年3月まで同誌編集長。同年4月から現職。企業トップへの取材を通して、企業経営への提言を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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