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企業“抗齢化”のカギは創業者精神

2013年11月4日(月)

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 今号の特集に登場する日本電産の永守重信社長のエピソードを読んで、15年ほど前に取材した時のことが蘇りました。永守社長は当時、休日になると関連会社の幹部などの報告書を片っ端から読み、叱咤激励のファクスを送っていました。従業員の間で「紙爆弾」と呼ばれていたこの習慣は、形態こそ大部分がファクスからメールに変わったようですが、今も続いています。しかも当時約60社だったグループ会社の数は230に拡大。週末はほぼこの業務に没頭しているそうです。

 そんな永守社長が当時、日本の社長の発言に「納得できない」と、怒っていたことを思い出しました。新聞記者などに自分の会社の株価が「妥当か」と聞かれて、多くの社長が「実態に比べて評価が低い。安すぎる」と答えていたことでした。「安いと思ったら自分で株を買えばいい。社長が買わないような株は誰も買わない」。永守社長は企業を買収する際、必ず自分がその会社の個人筆頭株主になると決めていました。一心不乱に業績向上に邁進するよう、自らを追い込むためでした。

 齢(よわい)69。日本電産のリスクは、永守社長自身の健康であり、後継者問題だと思います。ただ、それを軽々しく言うのもはばかられるほど、永守社長の仕事ぶりには気迫を感じます。日経ビジネスが生んだキーワード「会社の寿命は30年」。特集を組んだのは1983年。今からちょうど30年前になります。節目の年に、改めて企業を永続させる条件について考えてみました。組織にいかに創業者精神を埋め込んでいくか。これが企業“抗齢化”のカギを握っています。

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「企業“抗齢化”のカギは創業者精神」の著者

山川 龍雄

山川 龍雄(やまかわ・たつお)

日経ビジネス編集委員

「日経ビジネス」で自動車、商社業界などを担当後、2004年から4年間、ニューヨーク支局長。日経新聞出向を経て、東日本大震災直後から2014年3月まで同誌編集長。同年4月から現職。企業トップへの取材を通して、企業経営への提言を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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