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イオンとダイエーの明暗を分けたもの

2014年1月27日(月)

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 昭和の時代の流通業界を記憶している人にとって、イオンがダイエーを子会社化した昨年のニュースは、隔世の感を覚える出来事でした。かつて「価格破壊」で流通革命を起こしたダイエーを傘下に収めることで、イオンの連結売上高は、圧倒的な小売業界トップとなりました。

 イオンとダイエーの優劣はどこにあったのか。都市部に進出したダイエーと地方の小商圏を攻めたイオン。不動産の自社所有にこだわったダイエーとリースを巧みに使ったイオン。こうした戦術面の違いが、その後の環境変化によって、明暗を分けたのは確かです。ただ、今回、イオンの岡田元也社長をインタビューしてみて、もう1つ秘密が分かったような気がします。それは挑戦する社風です。

 特集の中で、小型スーパーの「まいばすけっと」を立ち上げた社員に岡田社長が何度も「ダメ出し」し、それでも社員が食い下がる場面が出てきます。そして今度は、まいばすけっとの成功に刺激を受け、小型ディスカウント店に挑戦したいという社員が出てきます。

 「変化対応を求められる小売業にとって、最も重要なのは企業内起業家の存在」。こう強調する岡田社長は買収した会社や店舗に、意図的に変革志向の強い人材を送り込んでいます。岡田社長にとって、M&A(合併・買収)で膨張する251の連結子会社は、起業家を育てる道場でもあります。

 挑戦する社風を失えば、今度はイオンがダイエーと同じ道をたどるかもしれません。大企業の中にいかにベンチャー精神を埋め込むか。巨大流通業の実像に迫りつつ、一方でこの命題の解を探るのが、今号の特集の狙いの1つでした。

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「イオンとダイエーの明暗を分けたもの」の著者

山川 龍雄

山川 龍雄(やまかわ・たつお)

日経ビジネス編集委員

「日経ビジネス」で自動車、商社業界などを担当後、2004年から4年間、ニューヨーク支局長。日経新聞出向を経て、東日本大震災直後から2014年3月まで同誌編集長。同年4月から現職。企業トップへの取材を通して、企業経営への提言を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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