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デジタル化社会の微妙な違和感

2014年2月17日(月)

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 「もっと顔を上げて相手の話を聞こうよ」とインタビューに同行した記者を諌めたことがあります。私が質問を始めた途端、パソコン画面を開き、質疑の内容を入力し始めたからです。本人は書記に徹しようと考えたのかもしれませんが、私としては記者にはもっと会話に参加してほしいし、相手に顔を覚えられるよう存在感を示してほしい。それにキーボードを叩く音で、相手が集中できないのではないかと考えました。

 最近では1対1の取材でも、パソコンを開いたまま質問する記者が増えています。記者会見で1人が大勢に向かって話している時ならともかく、相手が自分に向かって話しているのに、パソコン越しの取材をして相手の本音を引き出せるのかと、心配になります。この話をある記者にしたところ、「ブラインドタッチでキーを叩いているので、相手の目は見ています。それに最近のIT企業の経営者などは、違和感を抱いていないと思いますよ」と言われました。

 もはや私の考えは、一部の記者にとっては時代遅れに映っているようです。しかし、それでもどこか納得がいきません。「雑誌の記者は、相手の言葉だけでなく、しぐさや抑揚などから行間を読み取るのが仕事」「時には大げさに相槌を打って、相手を油断させ、本音を引き出せ」。先輩からこんな指導を受けた世代にとって、パソコン越しの取材は、何か大事なものを放棄しているような気がしてならないのです。

 今号の特集が伝えようとしているのは、こんなデジタル化社会の中で広がる微妙な違和感です。読者の皆様もご自身の仕事に置き換えて読んでいただくと、考えさせられるところがあるのではないでしょうか。

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「デジタル化社会の微妙な違和感」の著者

山川 龍雄

山川 龍雄(やまかわ・たつお)

日経ビジネス編集委員

「日経ビジネス」で自動車、商社業界などを担当後、2004年から4年間、ニューヨーク支局長。日経新聞出向を経て、東日本大震災直後から2014年3月まで同誌編集長。同年4月から現職。企業トップへの取材を通して、企業経営への提言を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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