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TPPこそ農業を変える最後のチャンス

2014年5月12日(月)

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 これまで農業に日本国民の税金がどれだけつぎ込まれてきたことでしょう。1993年のウルグアイ・ラウンドの合意後、農業対策費として6年間で6兆円もの資金が費やされました。が、大半は農道整備などの公共事業に消えました。96年、住宅金融専門会社(住専)処理のために投じられた6850億円の公的資金も当時、内実は農林系統金融機関救済のため、と言われたものです。それから約20年、日本の農業は国際的な競争力を高めることなく、現在を迎えました。今号の特集のタイトルは「背水の農」としましたが、こうした経緯を踏まえれば「背信の農」でもあったわけです。

 個人的なことながら私の出身地は農地が広がる秋田県北部です。かつて地元選出の国会議員は農林水産相の経験もあり、長く農林族として知られた人でした。しかし地元の農業の現状はどうか。まるで20年間、時が止まったように何も変わっていません。変わったのは農業従事者の年齢だけ。3月に帰省して市役所に勤める高校時代の友人と食事をした際、彼は「(農業関係者の)自殺が多くて」と嘆いていました。日本の農業のこれが現実です。

 もはや日本にはかつてのように、ムダなお金をつぎ込む余裕も、時間もありません。TPP(環太平洋経済連携協定)による農業開国は、日本の農業を変える最後のチャンスです。

 今号から「企業研究」で随時、「シリーズ挑戦」と「シリーズ復活」を掲載します。最初に取り上げるのは時代遅れにも思える「垂直統合」に活路を求めるセイコーエプソン。幾多の失敗を乗り越えて「挑戦」し続け、「復活」を目指す企業と、「変わらない」農。戦後日本の一つの象徴でもあります。

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「TPPこそ農業を変える最後のチャンス」の著者

田村 俊一

田村 俊一(たむら・しゅんいち)

日経ビジネス編集長

1989年日経BP社に入社。日経リゾートを経て1993年から日経ビジネス編集部。日経新聞経済部、日経ビジネス・ロンドン特派員、日経ビジネス副編集長、日経新聞産業部次長を経て2014年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官