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農業関連に事業の主軸移したデュポン

2014年6月2日(月)

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 北極圏のノルウェー領スピッツベルゲン島には、日本を含む各国が協力して建設した「世界種子貯蔵庫」があります。世界中から麦やトウモロコシなど作物の種子を収集して永久凍土層に冷凍保存しています。1940~60年代、品種改良や農薬の利用によって、開発途上国での作物の収穫量は劇的に増加しました。「緑の革命」と呼ばれ、高収量品種の開発を主導したノーマン・ボーローグ氏はその功績により、70年にノーベル平和賞を受賞しています。

 しかし一方で緑の革命は、作物の遺伝的多様性を失わせる結果にもなり、未知の病害が広がると一気に作物が侵されかねないリスクも抱え込みました。将来の病害に対抗するには、遺伝的多様性を担保しておく必要があります。そこで生まれたのが作物の原種などを蓄えておく世界種子貯蔵庫です。

 その緑の革命による収量増も、依然として続く人口増加、途上国の経済的発展によって限界が見え始めています。こうした「メガトレンド」を見据えて事業構造の大胆な転換に踏み切ったのが、今号の特集で取り上げた米デュポンです。ナイロンやテフロンを開発し総合化学メーカーとして発展してきた同社ですが、既に事業の主軸は種子開発などの農業関連に移っています。

 デュポンが開発するのは遺伝子組み換え作物など。新技術による食糧増産が実現できなければ人類の持続的発展はなし得ない、と考えているようです。日本では安全性に対する懸念から社会的に受け入れが困難な状況ですが、世界の人口が90億人を超える2050年を見据えた時、それでも拒みきれるかどうか。デュポンが選んだ道は日本の覚悟を問うてもいます。

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「農業関連に事業の主軸移したデュポン」の著者

田村 俊一

田村 俊一(たむら・しゅんいち)

日経ビジネス編集長

1989年日経BP社に入社。日経リゾートを経て1993年から日経ビジネス編集部。日経新聞経済部、日経ビジネス・ロンドン特派員、日経ビジネス副編集長、日経新聞産業部次長を経て2014年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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