高田馬場といえば学生街。すなわち「定食屋激戦区」である。新橋や神田などのビジネス街に店を持っている外食チェーンが新メニューを提供する時には、まず高田馬場でテストするという。
というのは、新橋や神田に比べて客単価が50円ほど低いからだ。つまり、高田馬場の客層に支持されるメニューを開発できれば、ほかの地域でも「売れて」かつ「利益が出る」。だから、外食チェーンは高田馬場をベンチマークにしているのだ。
女性客が3割ほどを占める
そんな高田馬場で今回、注目したのは定食屋チェーンの「大戸屋」。若手ビジネスパーソンなら(若手でなくても)、1度は入ったことがあるかもしれない。心のこもった家庭料理をリーズナブルな価格で提供するこのチェーンに焦点を当て、ビジネスのヒントを探ってみた。
大戸屋は、2001年にJASDAQ証券取引所に上場し、全国に208の店舗網(3月31日時点、直営・FC含む)を持つ。一般の外食チェーンのようなセントラルキッチンと呼ばれる集中調理施設を使わずに、店舗で調理した料理を提供するのが特徴だ。
店に入りまず目につくのは、女性客が多いこと。見た感じでは、3割ほどが女性だ。従来の定食屋の多くは、お世辞にもきれいとは言えず、女性には入りにくい雰囲気だった。しかし、大戸屋では内装は当然のこと、食器も女性の視点で選んでいる。おしゃれなデザインの皿や陶器の鍋を採用し、盛りつけも美しさにこだわっている。
おしゃれな定食屋を目指した結果、男性客のみならず女性が1人でも気軽に立ち寄るようになり、さらに男女のカップル客も増加。定食屋がデートにも使われたり、郊外のショッピングセンターにある店では家族連れで来たりする客も増えた。女性の視点で「定食屋」をプロデュースすることによって、男性客から女性、カップル、さらには家族連れへと客層を拡大し、業績を伸ばしたわけだ。






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