前回に続き、今回は不動産サイトの後編。分譲住宅の物件サイトにおけるユーザーの心理や行動の特徴と、情報提供に際しての注意点などを解説する。
不安解消と必然性で問い合わせを促進
新築分譲物件の場合、不動産ポータルサイトで興味を持ったユーザーは、すぐに問い合わせや資料請求へと行動を移すのではなく、まずは物件サイトを訪れる傾向が強い。物件サイトにおいても資料請求に至るケースはさほど多くない。
総じて資料請求へのニーズは高くなく、その主な理由は以下の通りである。
・不動産ポータルサイトにおいては、物件サイトでさらに詳しい情報を見てから判断したい
・Webでもかなりの情報が把握できるため、資料を請求しても同じような情報しか得られないと思う
・電話で営業されることを避けたい
・具体的な興味がわけばモデルルームに直接行けばよいと考える
これらは、いずれも過去の経験に根差していることが多い。例えば、「一度資料請求したら営業電話がかかってきたため、それ以来、資料請求しなくなった」といった過去の不幸な経験を基に判断しているのである。
Web上で選んだものとは異なる物件の資料を送付したり、電話で営業したりしていない場合でも、ユーザーは過去の経験から「どこのサイトもそうである」と勝手に判断してしまう。そうでない場合にはそのことをきちんと明記することが重要である(写真1)。このようにユーザーが潜在的に抱える不安を、サイト側が先手を打って解消することで、サイトや商品に対するユーザーの信頼が大幅に増す。
写真1●東京建物の会員制サービス「Brillia Club(ブリリアクラブ)」のトップページ
物件に関する情報や資料を送付するサービスをオフィシャルサイトで提供しているが、登録直前ページに「ご入会後にお電話による物件案内や、訪問営業などは一切行っておりません」と明記している(赤線で囲んだ部分)。ユーザーが持つ不安にきちんと対応しており信頼感がある。
またユーザーがWeb経由で問い合わせようと思うのは、その必然性がある情報、例えば販売状況や空き状況といった「聞かないとわからない情報」である。ユーザーからの問い合わせを求めるのであれば、資料請求だけに頼るのではなく、このような本当にニーズがある情報に対する問い合わせの機会を提供するとよいだろう。















