- 宿泊予約サイトは、旅館・ホテルの“検索エンジン”であり認知・流入の要所
- 旅館・ホテルの紹介内容は、文章よりも写真で判断される
- 宿泊者のコメントなど、クチコミ情報が宿泊先検討の参考にされる
- 知名度が高い場所との位置関係がわかる地図は、旅館・ホテルへの印象をよくする
- 宿泊プランは、その割引価格を標準価格と合わせて提示すると選好されやすい
今回と次回は、前々回および前回の金融系サイトと同様にインターネットによる情報収集や購買・予約行動が活発な分野として、旅行系サイトを取り上げる。
旅行にかかわる情報収集・予約の際にユーザーが閲覧・利用するサイトは、旅館・ホテルの自社サイトから個人のブログまで幅広い。なかでもユーザーへの知名度・利用頻度が高い「Yahoo!トラベル」「楽天トラベル」「じゃらん」「一休.com」といった宿泊予約サイトを具体例として取り上げながら、旅行系サイトにおけるネットユーザーの典型的な行動特性を見ていこう。
宿泊予約サイトの検索結果に表示される工夫を
まず、表1および表2のアンケート結果を見てほしい。この結果から、インターネットを利用した旅行に関する情報収集や購買・予約行動が一般的になっている状況が読み取れる。宿泊施設情報の網羅性、クチコミなど第三者評価の豊富さや、24時間予約可能という利便性の高さなど、さまざまな面から、旅行関連サービスはインターネットとの親和性が高い分野だと言える。
旅行を計画しているユーザーは、目的や日程、予算などの条件が事前にある程度定まっている場合が多く、潜在的に検索ニーズが高い。そのため、検索性を生かせるインターネットとの親和性が高いと考えられる。
航空券予約サイトや旅館・ホテルの自社サイトなど旅行に関係するサイトは多いが、なかでも自分の条件に合った宿泊先を効率よく探すことができる宿泊予約サイトの利用頻度が高い。ポイント還元を目的に特定の宿泊予約サイトのみを使ったり、対照的に複数のサイトを横断的に使用するなどユーザーにより具体的な利用法は異なるが、いずれの場合も宿泊先探索行動の「起点」、および最終的な予約窓口となる「終点」として利用されている。
旅館・ホテル運営者には、特に「探索行動の起点」という事実を重要視してほしい。ユーザーにとって宿泊予約サイトは、旅館・ホテルの“検索エンジン”であると考えれば、その検索結果に表示されない(出稿していない)旅館・ホテルは、流入の大きな機会を逸していると言える。
さらに、たとえ出稿していたとしても、検索結果から選ばれなければ効果はない。旅館・ホテルの自社サイトのコンテンツ充実や、グーグルの「AdWords」やオーバーチュアの「スポンサードサーチ」などのリスティング広告(検索連動型広告)出稿も有効な施策ではあるが、まず認知・流入の要所として宿泊予約サイトの存在を強く意識すべきだろう。

表1●買い物のためにインターネットで情報を収集した分野 (上位10件、複数回答、N=1705)
※財団法人インターネット協会 監修『インターネット白書2006』(インプレスR&D、2006年)より、著者が一部改変

表2●実際にオンラインで購入した製品・サービスのジャンル (上位10件、複数回答、N=1533)
※財団法人インターネット協会 監修『インターネット白書2006』(インプレスR&D、2006年)より、著者が一部改変
















