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2006年11月22日(水)

携帯電話−巨人たちの戦い(後編)

第8回 ネット・エコノミー解体新書

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 前回は、ソフトバンクが自分より「大きな」ボーダフォンを買収して携帯電話市場に参入した取引について解説した。この一連の取引が、ノンリコース・ローンなどを用いて、基本的にはソフトバンク本体に過大な影響を及ぼさないスキームになっていると考えられることを述べた。

 今回は、こうして手に入れたソフトバンクモバイル(旧ボーダフォン)が加わった日本の携帯電話市場で、どのような戦いが繰り広げられるのかを、財務的な観点から考えてみたい。

巨額の設備投資が必要な“巨人たち”の戦い

 携帯電話ビジネスは、全国津々浦々に基地局のアンテナを敷設し、電波による通信という「物理層(情報通信において、実際に信号が伝わる物理的媒体)」を作り上げなければならない。すなわち、このビジネスモデルは、設備投資が非常に巨額になるというのが特徴である。

 携帯電話ビジネスの規模感を、図1で見てみよう。各社の連結貸借対照表で「固定資産」が、主として電気通信事業にかかわる固定資産の額である。つまり、NTTドコモは約2兆7000億円、KDDIは約1兆5000億円、最もシェアの小さいボーダフォンですら約8000億円という巨額の固定資産を使ってビジネスを行っているのである。

 KDDIは、携帯電話だけでなく、市内、長距離、国際通信サービスなども行っている。だが、例をあげると、貸借対照表に計上されている「海底線設備」という科目は、意外にもたった380億円(電気通信事業固定資産の3%弱)にしか過ぎない。KDDIの設備投資の大半は、いまや携帯電話事業のものになっているのである。

図1●NTTドコモ、KDDI、ボーダフォン(現ソフトバンクモバイル)の企業規模比較

図1●NTTドコモ、KDDI、ボーダフォン(現ソフトバンクモバイル)の企業規模比較

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