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2006年7月27日(木)

プロローグ〜データというメスでネット経済を「解剖」する

第1回 ネット・エコノミー解体新書

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 最近、「Web2.0」というキーワードを聞かない日はない。米グーグルを筆頭とする新しいネット系の企業は、今まで大企業が巨額の資金をかけないとできなかったようなサービスを、個人や零細企業でも簡単に使えるようなオープンで安価なものにしている。そうしたインパクトが社会に“極めて大きな影響”を与えるのは間違いない。

 しかし、そうしたネットを中心とした経済の解説や影響は、なぜか、“知が再構成される”“個人がエンパワーされる”といった、定性的で抽象的な言葉で語られることが多い。企業などで実際のビジネスに携わっている人は、具体的な財務数値や統計データを用いて企画書や事業計画を策定しているはずで、そういった説明の具体性のなさに違和感を感じたり、「ネットというのはまだよく分からないものなんだろうなあ」と理解をあきらめている人も多いのではないだろうか。

 本連載では、そうしたネットを中心とした経済やビジネスについて、もう少し“ダ・ヴィンチ的”なアプローチで探求してみようと思う。レオナルド・ダ・ヴィンチは、ご存知の通り15世紀から16世紀のルネサンス期に生きた芸術家であり科学者であるが、ルネサンス期の知の爆発の中で、単に「美とは何か」を哲学的に語るだけでなく、美を探るために「解剖」という手法を採り、筋肉や内臓がどのような構造で、どのように組み合わさって人間の体を構成しているか、鳥が飛ぶために羽はどのような組織になっているのかなどを探求していった。

 そうした彼の取り組みと同様、本連載では、ネットというものが社会の性質を根底から覆すパワーを持っていることに敬意を表しつつも、それだけにとどまらず、具体的なデータを用いることで、より「解剖学的」「生理学的」な手法により現状を分析し今後を展望していくことにしたい。


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