年末年始はフィルタリングが死活問題に
年末年始には同業者と会う機会が多い。以前なら、忘年会や新年会そして賀詞交換会など“公式”な集まりも多かったが、最近では、現場や職場単位での忘年会も少なくなり、いわゆるプライベートな飲み会的なものが増えている。まあ、結果的には飲むことに変わりはないが、現場や職場単位での宴会と違って、どちらかというと愚痴に近いホンネも飛びだし、意気軒高な年越しとはいかない場合も少なくない。
とりわけ、今年は「フィルタリング」が話題になり、携帯電話向けコンテンツを中心に仕事をしている同業者からは、「このままでは、どうなるか分からない」という悲観的な声もあり、残念ながら「希望あふれる新年」という雰囲気ではなかった。もっとも、携帯電話系、しかもコンテンツ系の比重が、極めて軽いわが現場では、それほど実感はない。そうはいっても、携帯電話向けコンテンツの経験が皆無というわけでもないので、聞けば理解できるのだが、やはり切迫感には欠けるところがある。
確かに、「総務省の要請を受け、有害サイトフィルタリングサービスについて未成年者は原則加入(ITmedia News 2007年12月10日の記事より)」として、携帯電話・PHS各社が「未成年者が新規契約する場合、親権者が不要と申告しない限り、フィルタリングを自動的に設定する。既存契約者に対しても、18歳未満でサービスを設定していない場合、親権者が不要としない限り、周知した上でフィルタリングを設定する(同)」という発表には、危機感を持つのも当然なような気がする。
さらに「携帯電話向けコンテンツを提供する事業者にとって、フィルタリングによって閲覧不可の扱いになるかは死活問題である(ITpro 2007年12月26日の記事より)」としながら、「コンテンツ事業者団体の主導で第三者機関を立ち上げ、通信事業者とコンテンツ事業者、教育関係者、保護者などが参加する形で、フィルタリングの基準作りを進める(同)」と言われても、どことなく心配になってしまうのも理解できる。
それは、おそらく「現場の分からないところで、規制が始まりそう」というたぐいの、不透明な不安に近いのだろう。そもそも、制作している携帯電話向けコンテンツが、携帯電話・PHS各社と第三者機関で、フィルタリングの対象となるかチェックされるのだから、平静でいられるわけはない。しかも、「2008年4月に基準を公開するとともに(フィルタリング対象外で誰でも見られる)認定サイトの第1弾を発表する。以降は、サイト運営者の申請に基づいて基準に合致するサイトを認定し、認定したサイトについては定期的に健全性をチェック(同)」するというのだから、認定そのものがコンテンツの死活問題となる。
まさに「携帯電話向けコンテンツ制作現場にとって、いきなり崖っぷちに立たされたようなもの(同業者Sさん)」だろう。
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