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2008年6月17日(火)

世界三大広告賞2冠「UNIQLOCK」を生み出した12の視点

ユニクロ 〜NET Marketing Forum Spring 2008〜

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変わらないことがリスクになる

写真●ユニクロ グローバルWeb事業部部長兼マーケティングチームリーダーの勝部健太郎氏

写真●ユニクロ グローバルWeb事業部部長兼マーケティングチームリーダーの勝部健太郎氏


 ユニクロのグローバルWeb事業部部長兼マーケティングチームリーダーの勝部健太郎氏(写真)は2008年6月17日、NET Marketing Forum Spring 2008において「世界で勝てる個人・企業になるためのWEB、12の視点」と題した講演を行った。

 講演の冒頭で勝部氏は、これまで製造業以外の産業でグローバル化が進んでいなかったことを指摘。個人もイチローや松坂といった一部の人たちは世界に出て行ったものの、マスレベルではグローバル化が進んでいないと主張。これからは個人も企業も世界視点を持っていかなければならず、変わらないことがリスクになる時代になっていると語った。

 ユニクロはブログパーツ「UNIQLOCK」で、世界三大広告賞のうち「One Show」でグランプリを獲得。その後、同じく三大広告賞の一つ「CLIO AWARDS」でもインタラクティブ部門でグランプリを獲得するなど、世界的に高い評価を受けている。こうした高い評価を受けるに至ったUNIQLOCKができあがった背景を、勝部氏は重視した12の視点を通して紹介した。

「常識を疑う、変わり続ける」

 まず、第一の視点として「常識を疑う、変わり続ける」というもの。勝部氏によると,UNIQLOCKを作るにあたって「広告は見たくないもの」ということを前提にしたという。広告とコンテンツの境目を非常に意識し、ユーザーが逆に非常に見たくなるという視点で作ったと語る。

 次に第二の視点として「ONLY ONE」を大事にしたと語った。国境の壁を越える、誰も見たことのないユニークなものを作る、といった物まねでないものを作ろうとしたと語った。また、Webサイトを「見るメディア」、「読むメディア」という二つの見方で捉えていたことも明らかにした。写真を次々と見ていくといった直感的なWebサイトもあれば、ブログなどじっくりと読むWebサイトもある。こうしたWebサイトの特性を前提に作ったこともユニークなものに仕上がった理由の一つだと語った。

 第三の視点は「己を知り、己を伝える」。自分たちが本当に伝えなくてはならないことは何かを考えたという。企業が商品を通じて発信するメッセージを深く理解したうえで、コンテンツを展開する。勝部氏は採用のために作成したコンテンツ「UNIQLO JUMP」を例に挙げた。「企業の中で働いている人の元気の良さ」や、「ユニクロのファッションはかっこいい」、「みんなが生き生き働いている」といったメッセージを伝えるため、日本全国、世界各国のユニクロのスタッフ650人をキャストとして起用したという。

 「自分ごと」というのが第四の視点だ。勝部氏は「僕たちは仕事を発注する人、あなたたちは受注する人みたいな関係になりがち」だとし、双方向の視点が非常に大事で、クリエイターと仕事をするときもフルコミットメントで仕事をすることが大事だという。作っている最中でも本当にこれでいいのか、目的は何なのかと常に考え、クリエイターに丸投げすることは決してしないという。UNIQLOCKのブログパーツが世界中のどこに設置されたかというのがわかるようにしたマップ機能などはいい例だという。ディスカッションのなかで世界中の人たちが緩くつながっている関係性を表現するものを作るべきだという意見が出て具現化に至った話を披露した。

 第五の視点が「構造化=継続性」。通常のキャンペーンでは一回やって後は消えてなくなるケースが多いが、そもそもキャンペーンでは仕組みを作り出すことが大事だと勝部氏は言う。UNIQLOCKの例で言えば、ブログパーツというものを「仕組み化」したという点が重要で、第一段階のプロモーションでブログパーツを設置してくれたユーザーに対して、第三段階のプロモーション展開時に告知を行うといったことが可能になったという。こうした継続性を生み出すためには、広告費用をかけず、自社でメディアを継続的に作っていくという視点が重要だと語る。さらに2008年9月ころを予定にまた新しいメディアを構築する予定であることも明らかにした。

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