「カンバセーショナルマーケティングの近未来」

カンバセーショナルマーケティングの近未来

  • この記事をブックマーク  ⇒
  • この記事をクリップ!
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • Add to Google
  • Buzzurlにブックマーク
  • newsing it!
  • この記事をChoix!
  • トピックイットに投稿する

2008年7月9日(水)

クチコミマーケティングを失敗させる三つの誤解

1/2ページ

印刷ページ

 「クチコミマーケティング」という言葉は、ここ数年、インターネットを使ったマーケティングにおいて大いに注目を集めたキーワードと言えるでしょう。

 ただ、実際には「クチコミマーケティング」に取り組んだものの、思ったよりうまくいかなかったという話が増えているようです。そんな失敗例には、クチコミマーケティングやクチコミマーケティングをうたったサービスに対する様々な誤解が影響しているようです。

 まずは、その典型的な三つの誤解を見てみましょう。

【誤解1】クチコミマーケティングはネットの普及で登場した

 まず、最も多い勘違いは、「クチコミ」を重視したマーケティングが、インターネットによって急に登場した、新しい手法ととらえる誤解です。

 インターネットのおかげで、クチコミマーケティングを実施しやすい土壌が整ったのは間違いありませんが、クチコミの発生を狙うことによってマーケティング効果を最大化するというのは、インターネット以前から実施されてきたマーケティングの基本的なテクニックです。

 例えば、テレビCM一つとっても、CMはその放送自体が視聴者に届くことだけが効果ではありません。

 面白いテレビCMを作ることで、視聴者の間で「あのコマーシャル見た?」「あのCMの製品良さそうじゃない?」というクチコミが起こることによって、結果的に単純なCMのリーチよりもより深い効果を狙うというのは、これまでも当然実施されていた話。

 今まで通常の広告手法であまり売れていなかった製品が、インターネットを通じたクチコミマーケティングを実施することによって、いきなり売れ始めるということは実際には非常に難しいということは認識しておくことが必須でしょう。

【誤解2】クチコミマーケティングだけで話題を広げられる

 クチコミで話題を広げたいので広告は使わないというのも、クチコミマーケティングにおけるよくある勘違いのようです。

 前述したように、本来、すべてのマーケティング手法にクチコミの広がりを支援する要素があります。クチコミマーケティングというのは何もクチコミマーケティングをうたったサービスだけを利用して実施するのもではありません。

 皆さんが利用者側だった場合を想像すると分かりやすいと思います。例えば、友人からクチコミで勧めてもらった製品に対し、そのときには興味をあまり持っていなかったのに、テレビCMや新聞広告、もしくは雑誌の記事やブログ記事などで再度見たときに、興味が再燃したという体験があると思います。

 マーケティングという行為は、その対象となる製品やサービスの特性、そして利用者が接触しているメディアによって、効くポイントや手法が大きく異なってきます。

 クチコミマーケティングをうたったサービスを利用すれば、これまでの手法では難しかった課題がいきなりすべて解決するというのはあり得ないということを、理解しておくことが必要です。

【誤解3】すべて製品でクチコミマーケティングが有効

 最も判断が難しいのが、製品やサービスの特性によって、クチコミマーケティングの効果が大きく異なるという点。

 当然、対象となる製品やサービスが、良いクチコミが広がりやすい製品でなければ、クチコミマーケティングの効果は圧倒的に下がります。

 場合によっては、無理矢理クチコミを広げようとした結果、悪いクチコミが広がってしまうということにもなりかねません。

 また、クチコミが広がるような良い製品やサービスであっても、クチコミが広がるスピードは、その製品やサービスの特性や、利用者の属性によって大きく異なります。

 特に重要なのが、クチコミが広がる仕組みの有無でしょう。

ここから先は「日経ビジネスオンライン」の会員の方(登録は無料)、「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみ、ご利用いただけます。ご登録のうえ、「ログイン」状態にしてご利用ください。登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。



  • この記事をブックマーク  ⇒
  • この記事をクリップ!
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • Add to Google
  • Buzzurlにブックマーク
  • newsing it!
  • この記事をChoix!
  • トピックイットに投稿する
  • 日経ネットマーケティング・トップへ
  • 日経ネットマーケティング・トップへ




Keyword(クリックするとそのキーワードで記事検索をします)


Feedback

  • コメントする
  • 皆様の評価を見る
この記事を…
内容は…
コメント0件受付中
トラックバック

著者プロフィール

徳力 基彦(とくりき・もとひこ)
アジャイルメディア・ネットワーク 代表取締役社長

徳力基彦  NTTにて法人営業やIR活動に従事した後、IT系コンサルティングファームを経て、2002年にアリエル・ネットワークに入社。ソフトウェアの企画や、ブログを活用したマーケティング活動に従事。2006年からは、ブログネットワークのアジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画し、2007年7月に取締役に就任。ネットマーケティングやネットの最新動向に関する複数の執筆・講演活動も行っている。
 個人でも「tokuriki.com」や「ワークスタイル・メモ」等の複数のブログを運営するなど、幅広い活動を行っており、著書に「デジタル・ワークスタイル」、「アルファブロガー」等がある。


このコラムについて

カンバセーショナルマーケティングの近未来

 インターネットの普及や技術の進化により、企業と利用者の関係は大きく変化しようとしています。検索技術やモバイル、動画など、めざましい技術の進化に目をうばわれがちな一方で、着実に存在感を増しているのが利用者の会話やクチコミです。インターネットを通じたマーケティングで本当に重要なのは、利用者の会話に耳を傾け、会話に参加し、一緒に考えていくことではないでしょうか?
 このコラムでは、「カンバセーショナルマーケティング」というキーワードで、利用者の会話に注目したマーケティングのあり方や可能性について考えていきたいと思います。

⇒ 記事一覧

ページトップへNBOトップページへ

記事を探す

記事ランキング